父が子に語る世界歴史〈1〉文明の誕生と起伏 (新版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080114
  • NDC分類 209
  • Cコード C0320

出版社内容情報

本書は1930年代前半に、インドの数か所の刑務所内で執筆された。ネルーはイギリスの植民地支配に抗して、インド解放闘争に参加し、それを理由に禁固刑に処せられていた。かれは、このおしつけられた休息、「余暇と隔離」を、世界歴史の執筆にあてる。そして、自分の周期的な投獄による不在のために気がかりだった、幼い一人娘インディラの教育のためにと、手紙のかたちにし、たえず彼女に語りかけた。

第1巻:文明の誕生と起伏
「お誕生日を祝う手紙」にはじまり、合計43通。インド、ギリシア・ローマ、中国、ペルシアにおよぶ文明の勃興と諸国の興亡、そしてキリスト教、ヒンドゥー教、仏教の起源と展開を語り、「生存のためのたたかい」とは何かを説く。


父が子に語る世界歴史 全8巻
第1巻:文絵美の誕生と起伏   ……2002/10刊
第2巻:中世の世界       ……2002/10刊
第3巻:ルネサンスから産業革命へ ……2002/12刊
第4巻:激動の十九世紀      ……2002/12刊
第5巻:民主主義の前進     ……2003/2刊
第6巻:第一次世界大戦と戦後  ……2003/2刊
第7巻:中東・西アジアのめざめ ……2003/3刊
第8巻:ふたたび世界戦争の脅威 ……2003/3刊

第1回配本:第1巻・第2巻


------------------------------
Jawaharlal Nehru(ジャワーハルラール・ネルー)
1889年生まれ。インドの政治家、民族独立運動の指導者。英国の支配に抵抗、1945年までに下獄9回、人生の最盛期を獄中に過ごした。この間、ガンディの不服従非暴力運動にも協力した。1947年の独立とともに、首相、外相および連邦関係相を兼ねた。49年連邦首相会議、55年バンドンのアジア・アフリカ会議と内政に外交に多面的な活躍をした。その反帝国主義、反植民地主義、反人種差別主義には戦後世界をリードしていく歴史感覚と民衆への愛情があった。1964年歿。おもな著書『自叙伝』(「世界の名著」63、中央公論社、1967)、『インドの発見』(全2巻、岩波書店、1953-56)ほか。

大山聰(おおやま・さとし)訳
1915年東京に生まれる。1938年東京大学文学部卒業。早稲田大学、東京都立大学教授、成城大学文学部教授、および東京芸術大学、早稲田大学講師を歴任。訳書 ティボール・メンデ『ネールは主張する』ほか。2002年没。

内容説明

本書は「お誕生日を祝う手紙」にはじまり、合計43通。インド、ギリシア・ローマ、中国、ペルシアにおよぶ文明の勃興と諸国の興亡、そしてキリスト教、ヒンドゥー教、仏教の起源と展開を語り、「生存のためのたたかい」とは何かを説く。

目次

おとしだま
歴史の教訓
インド人の叫び
アジアとヨーロッパ
インド人の生い立ち
ギリシア人
ギリシアの都市国家
西アジアの諸帝国
伝統の重圧
古代インドの村落共和国〔ほか〕

著者等紹介

ネルー,ジャワーハルラール[ネルー,ジャワーハルラール][Nehru,Jawaharlal]
1889‐1964。インドの政治家、民族独立運動の指導者。英国の支配に抵抗、1945年までに下獄9回、人生の最盛期を獄中に過した。この間、ガンディーの不服従非暴力運動にも協力した。1947年の独立とともに首相、外相および連邦関係相を兼ねた。49年連邦首相会議、55年憲法の成立、51年インド経済5ヵ年計画、54年ジュネーヴ会議、55年バンドンのアジア・アフリカ会議と内政に外交に多面的な活躍をした。その反帝国主義、反植民地主義、反人種差別主義には戦後世界をリードしていく歴史感覚と民衆への愛情があった

大山聡[オオヤマサトシ]
1915年東京に生まれる。1938年東京大学文学部卒業。早稲田大学、東京都立大学教授、成城大学文芸学部教授、および東京芸術大学、早稲田大学講師を歴任。2002年没
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よむよし

95
各地の獄中から一人娘に手紙で世界史を講義。目的は有名校合格とか将来上手く生きていくようになどということではないです。10代で既に父の如く独立運動に飛び込んでいる娘を励ますこと、歴史を題材に父の信念を伝えることが目的です。合計9年間投獄されたネルーは娘とじっくり話す機会がなかった、あるいは獄死を予想したかも知れません。娘インディラ・ガンジーのその後の人生を見れば父の信念は確かに伝わったことが分かります。更に孫のラジブにも。ネルーは終戦直後日本の子ども達に愛娘と同名の象を送って励ましてくれた恩人です。2023/12/09

がんぞ

7
8分冊の第1巻でインドはマウリヤ朝〜グプタ王朝(同名でチャンドラ・グプタ)。へのフン族の侵入(5C。約50年後撃退)まで。仏陀とその教説流布に敬意を払い「イスラム教については次巻」。インドは産業の先進国であったのに何故没落したのだろう?/ヨーロッパは(共和制から)ローマ帝国の勃興と、(キリスト教化による)世界国家の理念、東西分割、(なぜ滅びたのか問題提起)、ビザンティン帝国の繁栄、中世暗黒時代/支那は秦の始皇帝から唐まで/朝鮮(19Cまで大陸の属国)と日本(侵略を撃退し続けた武威の国)は19世紀までを総括2018/06/14

白義

7
獄中で娘に向けて書かれた、あのネルーの世界通史。ただの事実の羅列ではなく、ネルーの自らとの、娘との、そして歴史との対話が本書に生命の息吹きを吹き込んでいる。時代的制約も考えると、最高の世界史本の一つではないだろうか。一巻は古代文明の興亡史メイン。特にアショーカ王の回は熱い。この英雄が今の日本ではマイナーなのが残念である。その日本も、最後に出てくるがネルーの評価は極めて手厳しい。それは当時の日本帝国主義に対するネルーの批判的視線ゆえだろう。思索を強く刺激される2011/03/05

がんぞ

6
ジャンヌ・ダルクに憧れた娘に書き綴る世界歴史の独自の再話には愛国心が満ちている「私が自由になろうと、インドが自由にならなければ何になろう」。文明の起源を「農業発明で定住するようになった」「必要な物、貴重な物を独占するものが権力を持つようになった」「インドは煩瑣なカースト制度により停滞した」社会主義的な態度が感じられる。『日本と朝鮮』で一章を設け「朝鮮民族は独立を目指して闘っている」とあるのは間島パルチザンのことか。「日本人は粗暴で教養がない。中国人は温和で道徳的」は現在と逆だがネルーの経験ではそうなのか。2014/09/19

Aladdin

5
父親が娘にあてたお手紙が元となっているのですが、読んでいると筆者の教養の深さに驚かされます。よく、ここまで広大な地域、長い年月の事を学び、さらに分かり易く噛み砕いて表現できるものだと。基本的に独裁者が嫌いなようで、ローマ帝国や世界大戦の頃の日本はけちょんけちょんにやり込められていますが、インドで革命を起こした人なら、むべなるかな。面白かったです。2012/10/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/236357
  • ご注意事項

最近チェックした商品