内容説明
ブルームズベリー・グループの美術評論家が、ロマン主義的な表現からプッサン流の古典主義への深化をたどる。
目次
セザンヌ略年譜
セザンヌ論
著者等紹介
フライ,ロジャー[フライ,ロジャー] [Fry,Roger]
1886‐1934。イギリスの画家・美術評論家。ケンブリッジ大学ではじめ自然科学を専攻したが、やがて美術に関心を移し、芸術の世界に進んだ。パリやイタリアで研讚を積み、見識を高める。ブルームズベリ・グループの一員としても活躍。講演や制作・執筆のかたわら、1905‐10年にはニューヨークのメトロポリタン美術館に勤めたり、1910年にはイギリスにおいて画期的な“マネと後期印象派展”を組織したりした。また装飾芸術を扱う“オメガ工房”を企てた
二見史郎[フタミシロウ]
1928年神奈川県に生まれる。1951年東京大学文学部哲学科卒業。愛知県立芸術大学名誉教授
辻井忠男[ツジイタダオ]
1944年愛知県に生まれる。1969年東京教育大学卒業。芸術学専攻。2014年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
7
本書に手を出した、もっと正直な理由を言うと、未だに小生はセザンヌの魅力や凄さが全く理解できないでいるからだ。その周辺の画家たちは、それなりに鑑賞し楽しめるのに、セザンヌは幾度挑戦しても、楽しめない。さて、本書において、フライは、セザンヌの絵について、縷々特徴を語ってくれるのだが、なんといっても色の選択に個性が見られるという。なのだが、白黒の写真が豊富なのはありがたいが、肝心の色の具合が分からない。幸い、ネットで(パソコン画面上で)絵を鑑賞することはできるのだが、やはり、隔靴掻痒の感はぬぐえないのである。 2016/07/28