片手の郵便配達人

個数:

片手の郵便配達人

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年06月04日 05時51分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622079637
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ロシア戦線で左手を失って郵便配達人として働く17歳のヨハンを主人公に、〈戦争の日常〉を生きる普通の人びと、戦争の真の姿を描く

ロシア戦線で左手を失い、故郷の山あいの村で郵便配達人として働く17歳のヨハンを主人公に、同じ年でドイツの敗戦を経験した作者が自分の生きてきた時代が犯した過ちを正面からみつめ、誰もが等しく経験せざるをえなかった「戦争の本当の姿」を渾身の力をこめて描く。

内容説明

証言者はまもなくいなくなる―17歳で敗戦を経験した作者が戦後70年をかけて自らの内に熟成されたすべてを投げ入れ渾身の力をこめて描く“戦争の本当の姿”。

著者等紹介

パウゼヴァング,グードルン[パウゼヴァング,グードルン] [Pausewang,Gudrun]
1928年、当時はドイツ領のボヘミア東部ヴィヒシュタドル(現チェコのムラドコウ)に生まれる。女子ギムナジウム在学中の15歳のときに父親が戦死。17歳で第二次大戦の終戦を迎える。戦後はボヘミアを追放され、母や弟妹とともに西ドイツのヘッセン州ヴィースバーデンに移住。アビトゥーア(大学入学資格試験)に合格後、教職に就いて1956年には南米に渡り、チリ、ベネズエラのドイツ人学校で教鞭を執った。1963年に西ドイツにいったん帰国して小学校の教師を務めたのち、ふたたび南米コロンビアに暮らし、1972年に帰国。小学校教諭として教えるかたわら創作活動を行う。1998年、ケストナー世代の児童文学作家についての論文でフランクフルト大学で博士号を取得

高田ゆみ子[タカダユミコ]
1956年、大阪府生まれ。東京外国語大学ドイツ語学科卒業。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

71
漠然とした題名に惹かれ図書館で。1944年8月から1945年5月までの物語です。戦場で片腕を失くし故郷で郵便配達をする17歳のヨハンが主人公。毎日7つの村々に郵便物を届ける。その中には死亡通知の黒い封筒が〜。思慮深いヨハン、村人たちもそれぞれが色々な想いを抱きながら生きている。話は淡々と進みますが〜。全く知らなかった作品でしたが読んで良かった‼︎戦争は戦場だけでは無いと痛感しました。2017/04/22

NAO

64
戦争とは不条理なものだから、それに関わることすべてか不条理だということはよく分かる。戦争に英雄を期待してはいけない、希望を持ってもいけないと作者はいいたいのだろうが、それでも、このラストはあまりにも残酷で、読後感は最悪。戦争に息子をとられた悲しみが母を狂わせてしまう悲劇、その母が新たな被害者を生み出してしまう悲劇。せめて、いつの日か、主人公の冤罪が晴れる日が来るのを祈るばかりだ。2017/02/20

星落秋風五丈原

63
若くて仕事熱心で優しいヨハンは、彼等の哀しみや苦しみをそのまま受け止める。物語の定石ならば善人は救われ悪人は報いを受ける。ヨハンは、戦争が終われば真っ先に新たなドイツで活躍を期待される存在だ。しかし、それも平和な時ならではだ。なぜならば、我々の戦争を思い浮かべてみればいい。爆弾が善人と悪人を選り分けて降って来たか。戦争が終わった後も、国と人には深い傷跡が残る。だから戦争は、始めてしまったら終わりなのだ。呆気ないくらいのラストに比べて『日本のみなさんへ』と題された作者のメッセージは熱い。 2016/03/14

あじ

62
第二次世界大戦下のドイツの片田舎を舞台に、1945年5月までの10ヶ月間を描いている。主人公のヨハンは左腕を失った若き傷病兵で、帰郷後に郵便配達員として暮らす。毎日20キロの道程をヨハンは孤独に歩く。戦死報告である”黒い手紙“がある日は、気分が塞ぐ事だろう。配達員の務めはただ一点、手紙を届けるだけ。その手紙が訃報であっても、相手を気遣い支える義務は一切ない。でもヨハンにはそれが出来ない。その結果が最後に絶句となって、私の中で収拾付かない混乱を招く。誰に異議申し立てをすればいいのか、こんな運命はあんまりだ。2016/02/18

キムチ

61
お気に入りの既読書で知った書。薄いし、平易な文体ながら内容は重厚、苦しい。だが一気読み。現チェコで敗戦を迎えた筆者17歳。その後70年に渡り、たぎる想いを渾身の筆致で綴っている。フィクションとは言え、だからこそずんと伝わる「戦争の不条理さ」描かれる情景は射撃も血しぶきも無。初出兵で片手となったヨハンは郵便配達夫となり死の知らせ「黒い郵便物」を運ぶ。早く死に別れた母は助産婦~生を運ぶ。対極の立ち位置を据え、ヨハンが接する狭い社会の種々の人々を見つめる定点観測のような座位。素晴らしいのは美しい情景描写を背後に2021/11/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10123970
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品