不合理性の哲学―利己的なわれわれはなぜ協調できるのか

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不合理性の哲学―利己的なわれわれはなぜ協調できるのか

  • 中村 隆文【著】
  • 価格 ¥4,180(本体¥3,800)
  • みすず書房(2015/12発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 257,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622079620
  • NDC分類 115.3
  • Cコード C1010

出版社内容情報

私たちの生きている社会は、本当に合理的な価値基準の基に成り立っているのだろうか?不合理性の可能性を考察し、読者と共に考える。

利益、罰、自由……私たちがあたりまえに合理的な価値基準に基づいていると考えている物事は、本当に合理的なのだろうか? また、「合理的だからこそわかり合えない」ということはありえないのだろうか? デイヴィッド・ヒュームの理性批判を縦軸に、心理学や行動経済学の知見を加え、自由や平等など私たちの身近な哲学的トピックを再検証する。私たちの社会はいかに「不合理さ」を基盤に成り立っているのか――読者とともに考え、哲学する一冊。

第?T部 社会的協調
第1章 コンヴェンション分析
1 ボートでのオール漕ぎ
2 穀物の刈り入れ
3 共有放牧地の排水
第2章 合理性から協調は引き出せるか?
1 ゲーム理論的分析
2 ロールズの『正義論』と無知のヴェール
3 ニュートラルな合理性の行き詰まり――ゴティエの契約論
第3章 応報的感情
1 復讐には意味がない?
2 罰の在り方
3 罰よりモラル?――合理的な不合理性
第?U部 合理的な選択
第4章 理性とルール
1 設計主義の限界
2 社会進化論的リバタリアニズムとハイエク主義との違い
3 情報の限界、信頼の限界
第5章 「幅」のある規範的合理性
1 行為の「理由」と「原因」の区別
2 ヒューム主義vs.反ヒューム主義
3 計画、ポリシー、「幅」のある規範的合理性
第6章 不合理な交流から合理的な共存へ
1 不合理な利己性
2 リスク回避的協調
3 共感の拡大と限界
第?V部 自由な社会
第7章 不自由な責任主体
1 「合理的」だから「自由」であるのか?
2 理性と責任
3 「道徳的な証拠」
4 愚行の自由
第8章 膨張する自由、変容する社会
1 自由の膨張
2 社会の変形
3 「物語」の剥奪
第9章 不合理性の哲学
1 擬制としての「合理性」
2 不合理な「信頼」
3 「合理的」という看板
あとがき

内容説明

「不合理」とは本当に悪いことなのだろうか?合理的だからこそわかり合えないということはありえないのだろうか?哲学者たちの力を借りて、共に考えよう。

目次

第1部 社会的協調(コンヴェンション分析;合理性から協調は引き出せるか?;応報的感情)
第2部 合理的な選択(理性とルール;「幅」のある規範的合理性;不合理な交流から合理的な共存へ)
第3部 自由な社会(不自由な責任主体;膨張する自由、変容する社会;不合理性の哲学)

著者等紹介

中村隆文[ナカムラタカフミ]
1974年生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。千葉大学非常勤講師、鹿児島工業高等専門学校専任講師、同准教授を経て、2014年より釧路公立大学経済学部准教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

19
どうしたって人は不合理なもの。ありとあらゆる事柄について逐一合理的に判断し、合理的に選択している人間なんて存在しないだろう。そんなことは誰でも経験上知っている筈なのに、社会生活においては何故出来もしない「合理的」な思考と選択が尊ばれるのだろうか。読んでいるうちに自分の中で主体論的なことについてぼんやりと考えが飛び、とても面白かったです。利己的に生きるぼくたちがちょくちょく利他的な行動を取るのは何のためか。どのようなメカニズムに導かれるのか。2022/05/11

とろんぶ

0
信頼,コンヴェンション,「第一歩」のための。合理的でない,不合理な決定・行為に対するポジティブな哲学。不合理であれど,自由であり責任主体となるためには。 図書館で借りて読んだんですが,面白かったので再読したいです。 〈流〉○2016/11/29

よしたか

0
多くの現代人は業務で「合理性」が評価される経験をしているだろう。でも何故かこの「合理性」が絶対的に正しいものとして扱われることに違和感を覚えないだろうか。そもそも「合理性」は確固たるものなのか。 哲学専門用語も並ぶが、丁寧な言い換え、注釈、具体的で身近な例によって初心者にも分かりやすく「合理性」に対する違和感の訳を教えてくれる。私たちは変動的で曖昧で不合理に成り立つ世の中を生きているのだ。 何よりも突然「子どものころから現在まで世界征服を欲求している」と告白する筆者に親近感が湧く事間違いなし。2019/10/07

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