lettres<br> 幸せのグラス

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幸せのグラス

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  • サイズ B6判/ページ数 369p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622079095
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

20世紀のオースティンと呼ばれるイギリス女性作家の傑作長編小説。ロマンスに憧れる33歳マダムの揺れる心を、一級のユーモアで描

20世紀のオースティンと呼ばれるイギリス女性作家の傑作長編小説。定年退職小説『秋の四重奏』で日本の読者を獲得し、おひとりさま小説『よくできた女』で多くの女性読者の共感を得たピムの独壇場である。戦後も少し落ち着いたロンドンを舞台に、単調な暮らしにちょっと退屈しロマンスに憧れる33歳のウィルメットの揺れる心を一級のユーモアで描き、おかしくも切ない結末まで飽かせない。

内容説明

『秋の四重奏』から日本でも愛読者を得たバーバラ・ピム。『幸せのグラス』は、おひとりさま小説『よくできた女』とともに前期喜劇の双璧をなす長編である。語り手をつとめるヒロインは、戦後ロンドンの高級住宅街で役人の妻として何不自由ない生活を送る、33歳の美しきウィルメット・フォーサイス。しかし実のところ彼女は人生に退屈している。そこに現れたのが謎めいた美男子ピアーズ。酒癖が悪く、危なっかしい彼に心惹かれるウィルメットは、自分の不倫願望には無自覚のまま「ピアーズ改良計画」の名分のもと彼に接近してゆく。どこまでも軽やかな筆致で彼女の関心や悩みを語りながら、ウィルメットが欠点だらけのうぬぼれたダメ女にもかかわらず、読者に彼女を憎ませない手法は、20世紀のジェイン・オースティンと呼ばれるピムの上手さ全開である。生誕百周年を過ぎた今日に至るまで人気は衰えず、研究者・批評家によるピム論も跡を絶たない。詩人フィリップ・ラーキンは『幸せのグラス』をピム作品のなかでもっとも巧緻な最高傑作とみなしている。

著者等紹介

ピム,バーバラ[ピム,バーバラ] [Pym,Barbara]
1913‐1980。イングランド・シュロップシャー州のオスウェストリーに生まれる。オックスフォード大学セント・ヒルダ・コレッジ卒業。1950年、『なついた羚羊』でジョナサン・ケープ社からデビュー。『よくできた女』で作家としての評価を確立して活躍しながら、60年代から70年代にかけて作家としては不遇となる。しかし1977年『タイムズ紙文芸付録』のアンケートにおいて「もっとも過小な評価を受けた20世紀作家」として脚光を浴び、その後、『秋の四重奏』などを出版した

芦津かおり[アシズカオリ]
京都大学文学部卒業、同大学大学院修士・博士後期課程修了。現在、神戸大学大学院人文学研究科准教授。イギリス文学。主にシェイクスピア劇を中心に研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

41
万人に薦められる物語ではないけど私は大好きだ。何不自由なく暮らす裕福で美しくて愚かなウィルメット。自惚れが強くてお洒落と楽しむことにしか興味がなくて、でも悪気がなくて単純で善良。退屈な毎日に彩りを与えてくれるのが親友の兄でハンサムなピアーズ。彼の言動に一喜一憂して一人相撲をするウィルメットが可愛い。見下していた回りの人たちの方が人生を充実させていたことを知った時、ショックを受けながらもそれを受け入れ祝福するところが素敵。野暮天と思い込んでいた夫の告白に怒りながら赦すところに彼女の成長が見えて良かった。2015/07/05

星落秋風五丈原

30
バーバラ・ピムのウィルメットの人物造形がどんぴしゃでうまい。決して人は悪くないのだけれど、残念な人。下品ではないから口に出すことはあまりなく気づかれていないが、相当他人を見下している。教会に通い慈善活動に熱心で良き行いをするよう努めているが、本音と建前はきっちりと分け、その事に露ほども罪悪感を感じない。決して人は悪くないが、いわゆる残念な人。その事を誰よりも本人が分かっていない。そんな彼女と周囲とのギャップを効果的に描くには、一人称小説が最も効果的だ。それにしても、この時代にしてはお姑さま、さばけすぎ。2018/02/22

ロピケ

11
やはり教会がねえ。と思って読み始めたら、これまで読んだピムさんの作品とは一味違った展開に。主人公の計画通りには事は運ばす、どうなることか…と面白がりながら最後まで読んだ。私の周りにもいるなあ、こんな感じの人。今度見かけたら、心の中で「ウィルメットだ!」とつぶやいてしまいそう。それにしても、フォーサイスって名前はゴールズワージーのあの美しい登場人物にあやかってかな?私も自分の幸せのグラスを時々思い浮かべて前向きに過ごしたいな。久しぶりに紅茶が飲みたくなった。2015/06/20

きりぱい

11
面白かった。役人の夫と姑の家で暮らしているけれど、嫁姑問題があるわけでなし、専業主婦といっても家事はメイドと、いたって自由にエレガントに暮らすウィルメット。だから逆に退屈なのか、悪気のない見下し感で勝手に決め込んで想像たくましくしたり、オースティンでいうと『エマ』だな、なんて思っていたら、あとがきでもそう出てきた。なるほど、浅慮でうぬぼれたところは嫌な女だけれど、その率直さは誰もが心に浮かべるかもしれない一面でもあり、勘違いでへこむ一喜一憂は確かに憎めない。それにしてもいきなり正直になるロドニー・・。2015/06/01

ひとみ

8
役人の妻として高級住宅地で何不自由なく暮らすウィルメットは悠々自適の身の上であるが故に退屈に苛まれている。そんなおり女友達の兄ピアーズと再会。定職についたことのない飲んだくれだが美男のピアーズに自覚がないまま惹かれてゆくウィルメットだったが…。すましているが周囲の下世話な人間関係に興味津々、他人は辛辣に批評しているが自分の内面は決して深く探らない自惚れやのウィルメットの心の中に呆れるが、つい笑いを誘われてしまう。欠点だらけだけど憎めない人々による人間関係のさざ波を通して当時のイギリスの様子も見えてくる。2015/10/15

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