内容説明
現代思想の生成に深く関与した数学。数学基礎論論争の顛末、現象学との交流、コンピューター社会の誕生に迫る。
目次
思想としての二十世紀数学
第1章 数学基礎論論争(一九三〇年秋のケーニヒスベルク会議;数学基礎論論争の構図;数学基礎論の岐路―論争の帰趨)
第2章 ヘルマン・ワイルの数学思想(なぜヘルマン・ワイルなのか?;ゲッティンゲンの数学的学統の中のワイル;ワイルにとっての数学の基礎;ワイルと現代の数学的物理学―数学の影の中の相対性理論と量子力学)
第3章 ジョン・フォン・ノイマン―数学者と社会的モラル(「数学者」―純粋数学から応用数学へ;フォン・ノイマンの数学的略歴;軍事科学を介しての戦争とのかかわり―「言語ゲーム」としての数学から「パワー・ゲーム」としての数学へ;フォン・ノイマンと社会的モラル)
著者等紹介
佐々木力[ササキチカラ]
1947年、宮城県生まれ。東北大学理学部数学科卒。同大学院で数学を専修したあと、プリンストン大学大学院でトーマス・S・クーンらに科学史・科学哲学を学び、Ph.D.(歴史学)。1980年から東京大学教養学部講師、助教授を経て、1991年から2010年まで教授。定年退職後、2012年から北京の中国科学院大学人文学院教授。東アジアを代表する科学史家・科学哲学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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