出版社内容情報
中期フッサールの代表作、待望の邦訳。『論理学研究』から『危機』書へと進んだ著者の長年の歩みを考えるとき、きわめて重要な書。
認識批判的に学問の基礎づけを行おうとするフッサールにとって、重大な問題は、論理学の根本法則をいかに現象学的に基礎づけるかであった。『イデーン』以後、1931年『デカルト的省察』にはじまる後期フッサールに至る過程に書かれた本書は、中期フッサールの代表作であり、『論理学研究』から『危機』書へと進んだ著者の長年の歩みを考えるとき、きわめて重要な書である。まさに待望の日本語版。
内容説明
論理学の根本法則をいかに現象学的に基礎づけるか。『論理学研究』から『イデーン』をへて『危機』書へ。著者の長年にわたる思索の歩みの中期を代表する著作。フッサール現象学理解に不可欠な書。
目次
第1篇 客観的な形式論理学の諸構造と範囲(命題論的分析論としての形式論理学;形式的命題論と形式数学;演繹的諸体系の理論と多様体論;諸対象についての見方と諸判断についての見方;意味論としての命題論と真理の論理学)
第2篇 形式論理学から超越論的論理学へ(論理学の心理学主義と論理学の超越論的基礎づけ;超越論的‐論理学的な問題設定の最後の諸疑問、基本概念の諸問題;論理学が用いる理想化する諸前提と、それら諸前提についての構成的批判;論理学の諸原理の明証性批判から経験の明証性批判への回帰;超越論的哲学の問題としての、論理学の主観的基礎づけ;超越論的現象学と志向的心理学。超越論的心理学主義の問題;客観的論理数学と理性の現象学)
著者等紹介
フッサール,エトムント[フッサール,エトムント] [Husserl,Edmund]
1859‐1938。当時のオーストリア領に生れる。1876年ライプチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学に学び、1883年学位を得る。1884年ウィーン大学のブレンターノの門下に入り、専攻していた数学から哲学への道を歩む。1906年ゲッチンゲン大学教授となり1916年まで在職。その後1928年までフライブルク大学教授
立松弘孝[タテマツヒロタカ]
1931年名古屋に生れる。1953年南山大学文学部独文学科卒業。東京大学大学院修士課程を経て、1955‐58年ボン大学で哲学専攻。南山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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