出版社内容情報
《響き》のプロセスを解明したい─かつてリヒテルと競った名匠の愛弟子ピアニストが、謎多きロシア音楽界の歴史、教えや技法に迫る。
《響き》のプロセスを解き明かしてみたい──著者は全ソ演奏家コンクールでリヒテルと首位を争ったロシア最長老・名匠メルジャーノフ教授の愛弟子ピアニスト。もはや習得者の少ない「重量奏法」。楽譜と音の関係。スタニフラフスキーに学ぶ感情表現。「語る音楽」とは。身体の使い方、手の動かし方。フランツ・リストに遡る歴史を追い、謎多きロシア音楽界が継承する数々の教えや技法を記す。音楽愛好家を驚かす書。
第一章 ロシア音楽の黎明/第二章 世界をうならせたロシア・ピアニズム / 第三章 名匠ヴィクトル・メルジャーノフ/第四章 ストレインジ・シューベルト/第五章 朗読と音楽のコラボレーション/第六章 身体が生みだす響き/第七章 響きで創造する
内容説明
語る音楽、歌うピアノ。ロシア楽派の特徴をなす“響き”を解明したい―最長老の名匠に学んだピアニストが明かす系譜、教えや技法。音に感情を宿らせ、心を表現する演奏を求めて。
目次
第1章 ロシア音楽の黎明―西洋音楽の浸透
第2章 世界をうならせたロシア・ピアニズム―確立と系譜
第3章 名匠ヴィクトル・メルジャーノフ
第4章 ストレインジ・シューベルト
第5章 朗読と音楽のコラボレーション
第6章 身体が生みだす響き
第7章 響きで創造する
著者等紹介
原田英代[ハラダヒデヨ]
山口県防府市生まれ。東京藝術大学ピアノ科、同大学院で松浦豊明氏に師事した後、渡欧。シュトゥットガルト国立音楽大学、ウィーン国立音楽大学に学び、その後モスクワ音楽院の名匠ヴィクトル・メルジャーノフ教授の愛弟子として研鑽を積む。1984年ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、91年シューベルト国際ピアノコンクール第1位、ウィーン現代音楽コンクール第2位。93年モスクワにおける第1回ラフマニノフ国際ピアノコンクールで旧西側参加者の中で唯一入賞を果たす。ドイツを拠点に活躍し、主要な音楽祭にも数多く出演している。2007年よりドイツを代表する俳優との朗読付きコンサートを開催。ドイツのレーベルAUDITE(アウディーテ)よりグリーグ、チャイコフスキー、ラフマニノフ、シューマン、シューベルトのCDをリリース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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