出版社内容情報
〈科学ブーム〉の具体的事例をつぶさに振り返り、ブームを支えた「神話」や利害とその奥にある科学技術の実像の関係図をあぶりだす。
◆「原発の安全神話」などに象徴されるように、高度な科学技術には神話がつきまとう。現代社会においては、そうした「神話」が煽る〈科学ブーム〉(例:マイナスイオン・ブーム、超電導ブーム)の盛衰が、人々を翻弄し、科学技術への不信や利権の問題も概してブームに関連して生じている。本書は〈科学ブーム〉の具体的事例を詳細に振り返りながら、科学技術の「神話」とその裏にある実像の関係性をあぶりだす。◆ブームに簡単に踊らされずに科学技術の展望を見極めることは可能だろうか。ブームに費やされる莫大な資源を無為にしないために、専門家・非専門家のそれぞれに何ができるのか。小手先の教訓ではなく、問題全体への定見を与えてくれる必読の書。
はじめに/第一章 DDT殺虫剤をめぐるブームと神話/第二章 『沈黙の春』とDDTブームの崩壊/第三章 世界を駆けめぐったナノテク神話とブーム/第四章 アメリカのナノブームの構造と神話/第五章 専門分野の歴史的展開とブーム/第六章 日本のナノブーム/おわりに/注 記/索 引
内容説明
教科書には書かれない、ブームの仕掛けと幕切れ。科学技術への不信や盲信、評価の偏向や誇大宣伝、利権をめぐる問題…そのすべての要因となる現象を詳らかにする。
目次
第1章 DDT殺虫剤をめぐるブームと神話
第2章 『沈黙の春』とDDTブームの崩壊
第3章 世界を駆けめぐったナノテク神話とブーム
第4章 アメリカのナノブームの構造と神話
第5章 科学・技術の歴史的展開とブーム
第6章 日本のナノブーム
著者等紹介
五島綾子[ゴトウアヤコ]
薬博、理博。スイス連邦工科大学高分子科学研究所客員教授(1993)、静岡県立大学経営情報学部助教授(1998‐2001)などを経て、同大学教授(2002‐2008退官)。IUPAC Fellow。専門はコロイド化学、化学史、科学技術論。おもな著作に、『ブレークスルーの科学』(日経BP社、2007、パピルス賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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