出版社内容情報
切実さを創作に込めた移民たちは如何なる報いを求めたのか。小説、詩、俳句、短歌、川柳に生存の足場を追跡した文化史。全2巻。
日系ブラジル移民研究の集大成。長期取材と徹底した踏査にもとづく決定版、待望の刊行なる。
様々な「切実さ」に駆られ、創作に時間と思いを捧げた日系移民たちは、そこにいかなる報いを求め、なにを籠めたのか。小説、詩、俳句、短歌、川柳と各ジャンル別に生存の足場を追跡した、言語をめぐる移民の社会史。
博学多才の筆致で、日系移民の全体像を見事に浮かび上がらせる。人物像、生き方、異色の作品紹介など、読みどころ満載の力作。
巻末に、作品一覧(概要紹介)と詳細な年表を付す。全二巻で約三〇〇の写真・図版を収録。文化史、移民研究、文学研究にたずさわる人々、必携の大著。全編書き下ろし。知られていなかった膨大な史実に言及、引きつける書きぶりで心に迫る内容。
【目次抄】
第?T巻 はじめに――凡人と文人 序 文学する人たち 1小説――書きものの記録 2詩――青年の言葉が老いるまで 3俳句――結社組織の移植 4短歌――大きな椰子の樹の下で 5川柳――おかしき熱帯 6歌謡――裾野の裾野で あとがき――切実な読み書きについて
第?U巻 序 母語のめぐりをたどる旅 ?T耕す―戦前文学 1植民文学の理念と実践 2旅するモダン文学 3戦前移民の川柳 4戦前移民の都々逸 ?U争う―戦後文学 5勝ち負け抗争の文学、ほか。
[全2巻]?T〈歴史〉/ ?U〈評論〉
内容説明
様々“切実さ”に駆られ、創作に思いを捧げた日系移民は、何を込め、いかなる報いを求めたのか。小説、詩、俳句、短歌、川柳、歌謡に生存の足跡を追った遙かなる移民の文化史。長期取材、徹底した踏査にもとづく集大成。
目次
序 文学する人たち
1 小説―書きものの記録
2 詩―青年の言葉が老いるまで
3 俳句―結社組織の移植
4 短歌―大きな梛子の樹の下で
5 川柳―おかしき熱帯
6 歌謡―裾野の裾野で
あとがき―切質な読み書きについて
文学賞一覧
同人誌掲載作品一覧
著者等紹介
細川周平[ホソカワシュウヘイ]
1955年大阪生まれ。国際日本文化研究センター教授。専門分野は、近代日本の音楽史および日系ブラジル移民文化。著書『遠きにありてつくるもの―日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房2008、第60回読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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