出版社内容情報
素材、土地がもつエネルギー、構造と細部、光と影の設計に徹底的かつ創造的にとりくみ、詩的で情感にみちた、類まれなる建築空間を生み出してきた建築界のカリスマ、ペーター・ツムトア(著者の意向により、呼び慣わされてきた英語読みの「ピーター・ズントー」を独語読みに改めます。)理想の建築、美、光について―論理を超えて信じ、実在させたいと願うものへの思いをつづった初のエッセイ集。長く邦訳が待たれていた名著の刊行がついに実現する。
■鈴木仁子訳 写真=杉本博司 ブックデザイン=葛西薫
真実が現れるには静けさがいる。
この静かな期待の時に形姿を与えることが、
建築家の芸術的使命である。―ペーター・ツムトア
Peter Zumtor(ピーター・ツムトア)
1943年スイス、パーゼルの家具職人の家に生まれる。歴史的建造物の保護・修復の仕事に携わった後、79年に建築家として独立。以来、資本主義の歯車に乗らず、クラフト的に美しく、構造的にも優れた建築を発表し、建築通の心を捉える。地元の御影石でつくられた〈ヴァルス温泉〉(1996)は、訪れた人をその美しさで魅了し、建築界を越えて世界中のひとびとの讃嘆を集めている。2008年高松宮殿下記念世界文化賞、2009年に建築界最高のプリツカ賞受賞、2011年には当代一流の建築家一人が指名をうける「サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン」を手がけた。現在は地方の小さな村ハルデンシュタインのアトリエにて活動。
目次
物を見つめる
美しさの硬い芯
物への情熱
建築の身体
建築を教える、建築を学ぶ
美に形はあるか?
実在するものの魔術
風景のなかの光
建築と風景
ライス・ハウス
著者等紹介
ツムトア,ペーター[ツムトア,ペーター][Zumthor,Peter]
1943年スイス、バーゼルに、家具職人の息子として生まれる。父の元で家具職人の修業後、バーゼルの工芸学校(Kunstgewerbeschule Basel)とニューヨークのプラット・インスティテュート(Pratt Institute)で建築とインダストリアルデザインを学ぶ。その後10年間、スイス、グラウビュンデン州で史跡保護の仕事に携わる。1979年よりハルデンシュタインにアトリエを構える。ハルデンシュタイン在住
鈴木仁子[スズキヒトコ]
1956年岐阜県生まれ。名古屋大学文学部卒業。名古屋大学大学院文学研究科修士課程中退。椙山女学園大学教授。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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