出版社内容情報
初めての個人訳全集。詩篇は読み易く生き生きとした今の日本語。ドキュメンタリーとしても一級の書簡。「永遠に来るべき詩人」全体像
目次
詩篇と散文(感覚;オフェリヤ ほか)
地獄の季節(*****;悪い血 ほか)
イリュミナシオン(大洪水の後;少年時 ほか)
書簡集
著者等紹介
ランボー,アルチュール[ランボー,アルチュール][Rimbaud,Arthur]
1854‐1891。フランスの詩人。北フランスのシャルルヴィル市に生まれる。陸軍大尉の父が早くから家を捨てたため、厳格で敬神家の母の強い影響下で育った。早熟で模範的な優等生だったが、1870年の普仏戦争を境に生活が一変、学業を放棄して詩作に没頭する。71年秋、ヴェルレーヌの招きでパリに出、次いで二人でベルギー、ロンドンなどで同棲生活を送るが、73年7月に決裂。同年4~8月に散文詩集『地獄の季節』を、そしてその前後3~4年にわたって『イリュミナシオン』の諸作を書いた
鈴村和成[スズムラカズナリ]
1944年生まれ。東京大学フランス文学科修了。元横浜市立大学教授。長年ランボーの読解に心血を注ぎ、とりわけ詩作放棄後アラビア、アフリカでのランボーの足跡を実地にくまなく追うことで、これまでほとんど顧みられなかったアフリカ書簡に斬新な解釈を施してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
3
空腹 ★僕に食い気があるとしたって、土や石が食いたいくらいだ。毎度の食い物ったって、空気か、岩か、炭か、鉄。 僕の飢えよ、まわれよ! 草をたべな、飢えよ、 音の牧場で。 愉快な毒でも引き寄せて ヒルガオの、さ。 くだいた石ころを喰え、教会の古びた石とか、古い洪水が残した砂利を、灰色の谷間に撒いたパンを食え! --ーー2011/10/18
メルセ・ひすい
2
15-67 貴重本 永遠に来たるべき詩人ランボー。初めての個人訳全集。詩篇と散文、『地獄の季節』『イリュミナシオン』、全書簡を収録。訳文が統一され、ランボーを1人の詩人の作品として読める。★眠れない夜 Ⅰ それは明るい休息だ、熱病もなく、けだるさもなく、ベッドの上、牧場のうえで。それは友だちだ、熱もなく、弱くもなく。友だちだ。それは愛人だ、苦しめもせず、苦しめられもせず。愛人だ。少しも求めたのではない旋律と世界。生活だ。――やはりこれだったのか? ――そして夢は冷えまさる。 Ⅱ 明かりは建物の柱に・・・2011/09/24
rubix56
1
☆☆☆ 1h ランボーで思いつくのは、「地獄の季節」ということで、そこのみ読了。 うーん、難しい?よくわからなかった。芸人の又吉さんが「おもしろくない本はない!自分が読む時期じゃないだけ」みたいことをおっしゃってた気がするが、それを信じて、ランボーを楽しめる時期を待ちたい。2015/02/13
こんな本を読んだよ
1
聖衣(スータン)の下の心 J***こそは、ジャンセニストの最強の猛者2012/01/13