人の子イエス

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622076063
  • NDC分類 933
  • Cコード C0098

出版社内容情報

マグダラのマリア、弟子達、ピラト、ペルシアの哲学者など同時代人70数名の証言のかたちで描くイエスの肖像。『預言者』と並ぶ名作

内容説明

同時代人七十数名の証言でえがくイエスの生涯。祈りの風土を知るレバノン生まれの詩人が甦らせた「地上を歩むイエス」。

著者等紹介

ジブラーン,カリール[ジブラーン,カリール][Gibran,Kahlil]
1883‐1931。レバノン山間部の村ビッシャリでマロン派キリスト教徒の家庭に生まれる。貧困のなか1895年に渡米、ボストンで初等教育を受け、英語を習得する。98年、レバノンに帰国してアラビア語を修め、高等学校で文学と宗教を学ぶ。1902年に再渡米後、アラビア語で作品を書く。08年から2年間、パリで彫刻家オーギュスト・ロダンに師事し、「現代のウィリアム・ブレイク」と評された。18年、初の英語著作『狂人』、23年、代表作の『預言者』を刊行、『預言者』は世界30か国以上に翻訳され大ベストセラーとなった

小森健太朗[コモリケンタロウ]
1965年大阪生まれ。東京大学哲学科卒業。東京大学教育系博士課程修了。現在、近畿大学文芸学部で創作講座をうけもつ。ミステリー作家。82年、『ローウェル城の密室』が史上最年少の16歳で第28回江戸川乱歩賞の最終候補作となり話題を集める。『探偵小説の論理学』(南雲堂)で本格ミステリー大賞(評論部門)、『英文学の地下水脈』(東京創元社)で日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

69
イエスと何かしらの関わりのあった人々によるイエス像が語られていました。弟子、律法学者、洗礼者ヨハネ、マグダラのマリア、サロメなど、信じている人、敵、一瞬ふと関わった人たちが自分の見たイエスを語ります。ただ、彼等の中に本当のイエスを見た人がいるかは疑問です。イエスを神の子ではなく、あくまで人の子として描ききったことでフィクションとしてのイエスが浮かび上がったと思います。「地上にいたイエス」が強く感じられました。2015/11/18

メルセ・ひすい

5
15-41 挿入詩、多数有り。福音書とは当然後の学術派牧師が研究し作成したもの。頁のなかで、今も地上を「人の子」イエスは歩き続ける。初期キリスト教が発展したレバノンマロン派の家系に生まれ、今全米でアラブ系詩人として著名である。使徒たち、マグダラのマリア、ユダ、総督ピラト、ペルシアの哲学者、ユダヤの大司祭、ナザレの隣人など、同時代人70数名の証言のかたちで描くイエスの生涯。レバノン生まれの詩人が甦らせた「地上を歩むイエス」。2011/06/18

沢山の知恵と勇気をくれた本に感謝を

4
詩のような独白が多く、なんかよく分からないものも多かったが、読んでて心地よい。面白い試みだと思う。福音書では、目立つ登場人物は限られてくるが、多くの人間それぞれの人生に、多かれ少なかれ関わり、それで人生が変わった人もいるし、素通りした人もいる。映画を見るよりリアルな、中東の乾いた風を感じた。アリマタヤのヨセフは、埋葬シーンの回想を期待してたのだけど、なんか全然違った…2022/02/20

くり坊

2
詩集『預言者』で有名なジブラーンに、このような作品があったのが驚きでした。「ステファノの友人、ガダラのナアマン」と題された、ステファノの死について書かれた文中に、タルソス出身のサウロという男(※パウロのこと)について書かれた箇所があり「ステファノの死後、あの男はダマスコに向かう途上で、天からの光に打たれ回心したと伝わるけれども、それでも私は、あのタルソスの男に好意を持てない。あの男の頭は不釣り合いに大きすぎて、真の弟子となるための心の寛(ひろ)さと相容れない」(94頁)が、真意をついていて興味深かった。2021/01/19

国分寺ルカ

2
カトリックの私には勉強になりました。 聖書の理解が深くなったかも。2020/12/12

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