内容説明
『種の起原をもとめて』(毎日出版文化賞)に続きウォーレスを鏡にダーウィン進化論に迫る集大成。二人が約150通の真摯な手紙を交わした四半世紀は、歴史を振り返れば「進化論の時代」だった。
目次
ダーウィンとウォーレスと「進化論の時代」
文通の開始
自然選択説連名発表前後
『種の起原』の刊行
「人類論文」をめぐって
「自然選択」か「最適者生存」か
擬態から色彩論へ
「法則による創造」
不毛な論争「不稔性の進化」
性選択と第二次性徴の遺伝
『マレー諸島』と心霊研究宣言
『人間の由来と性選択』とその書評
マイヴァートをめぐって
「趣味の植物研究」と『動物の地理的分布』
最後の論争―『島の生物』と交わらない二人の道
「ひとつの時代の終わり」
著者等紹介
新妻昭夫[ニイズマアキオ]
1949年、札幌に生まれる。北大ヒグマ研究グループ出身。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。専攻は動物学、博物学史など、恵泉女学園大学教授、同大学園芸文化研究所所長。著書『種の起原をもとめて』(朝日新聞社、1997)で第51回毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
3
13-118 赤54★5 カバー・マダカスカルのアングレーカム属の蘭 異様に長い口吻の蛾 初出『みすず』の‘97.11~‘02.11まで13回の連載。ウォーレス ・ダーウィンという歴史を動かす大偉業をなしとげた二人の男!圧倒的な存在感。興奮の連続、しかし二人にしか理解できない。冷静に冷静に…産業革命の時代背景。ウォーレスという一人の♂?人類が独学!で研究!ついに自然選択説という時代を大きく転換させる学説に?真実に到達。後見人、納得・大学者のダーウィンのパワー。必読の往復書簡諸君も爪の垢を!2010/07/11