ロラン・バルトの遺産

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622074335
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C1010

出版社内容情報

構造主義、記号論を越えて〈小説〉の準備をしていたバルトの肉声を伝えるエッセイと、最新最良のバルト研究。

内容説明

本書には、バルトをめぐる三つのテクストが収められている。バルト研究の第一人者マルティは、師友との私的かつ知的な回想で初めてバルトの肉声と振舞を語り、コレージュ・ド・フランスで文学を講じるコンパニョンは、バルトによる“小説”の準備の軌跡を鮮やかに分析し、ロジェは、近東(ロティのトルコと、その系としてのモロッコ)と極東(日本)の二つのオリエント文化がバルトに与えたものを論じる。弟子=友人としてバルトから直接に受け取ったものを各々が照らしだす、最新にして最良のバルト論集。

目次

ある友情の思い出
ロラン・バルトの“小説”
ふたつのオリエント

著者等紹介

マルティ,エリック[マルティ,エリック][Marty,Eric]
1955年生まれ。パリ第7大学教授

コンパニョン,アントワーヌ[コンパニョン,アントワーヌ][Compagnon,Antoine]
1950年生まれ。コレージュ・ド・フランス教授

ロジェ,フィリップ[ロジェ,フィリップ][Roger,Philippe]
1949年生まれ。フランス国立科学研究所研究指導教授、社会学高等研究院研究指導教授、ヴァージニア大学教授

石川美子[イシカワヨシコ]
1980年、京都大学文学部卒業。東京大学人文科学研究科博士課程を経て、1992年、パリ第7大学で博士号取得。フランス文学専攻。現在、明治学院大学文学部教授

中地義和[ナカジヨシカズ]
1952年和歌山県生まれ。1976年、東京大学教養学科卒業。1985年、パリ第3大学博士。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

7
ロラン・バルトについて書いた本は、どうやらロラン・バルトが書いたような文章を持つようだ。論理的に構成された建築物としての文章ではなく、目の前を流れる物事を文字化する文章。マルティの自伝的「バルト伝」がやはり一番面白いか。コンパニョンはバルトが書こうと試みていた小説について、ロジェはバルトの作品中でのオリエントについて書いている。母を愛する息子としての、若者を愛する同性愛者としての、あと学者としてのバルトが彼の晩年に近くにいた弟子たちによって語られている。2013/02/10

wanted-wombat

1
ロラン・バルトをめぐる三人の著者による三篇のテクストがおさめられている。伝記、小説論、文化論と何れもバルトへの興味と理解を深めてくれる。個人的に興味深かったのはコンパニョンによる、バルトの小説論。バルトの後期テクスト三篇、「彼自身によるロラン・バルト」「恋愛のエクリチュール」「明るい部屋」とコレージュ・ド・フランスの講義録から、バルトが小説に対してどのような考えでいたか、また彼はどのように書こうとしたかが分析されていて、非常に面白い論文であると思う。物書き(自称他称問わず)は必読かと。2014/03/22

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