ドイツ社会主義 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 184,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622073178
  • NDC分類 309.023
  • Cコード C1010

内容説明

19世紀を一つの歴史的時期として際立たせたものが、社会主義思想の誕生であったとするならば、20世紀はその死で特徴づけられることになるのであろうか。この問いに答える上で、哲学者ラッセルのまさに社会主義誕生の時に書かれた書が、読者の思索を助けるであろう。1895年ドイツを訪れたラッセルは、ベーベルやリープクネヒトの家族はじめ社会民主党の人々と交わった。帰国後、彼はロンドン政治学経済学学校で講義し、この「ドイツ社会主義」論を公にした。彼は『資本論』全巻を読破し、マルクス主義の理論的な誤りを鋭く剔抉した上で、それにもかかわらずなぜドイツ社会民主党があれほどまでの支持を受け、政治的には有効でありうるのかを説く。これは、政治についての議論の仕方の模範であるとともに、正義感と疑問をもって自らの眼で確かめるジャーナリズムの傑作でもあった。

目次

第1講 マルクスと社会民主主義の理論的基礎
第2講 ラッサール
第3講 ラッサールの死から一八七八年例外法可決にいたるドイツ社会党の歴史
第4講 例外法下での社会民主党―一八七八年‐一八九〇年
第5講 社会主義鎮圧法失効以後の社会民主党の組織、煽動、戦術、綱領
第6講 社会民主党の現在の立場

著者等紹介

ラッセル,バートランド[ラッセル,バートランド][Russell,Bertrand]
1872‐1970。イギリスの哲学者。17世紀以来のイギリスの貴族ラッセル家に生れる。ケンブリッジ大学で数学・哲学を学んだ。1895年ドイツを訪れ、社会民主主義の研究に打込む。1910‐13年にはホワイトヘッドと共に画期的な著作『プリンキピア・マテマティカ』(3巻)を著わし論理学や数学基礎論に貢献した。第一次大戦が勃発するや平和運動に身を投じて母校の講師の職を追われ、1918年には4カ月半投獄される。1920年労働党代表団とともに革命後のロシアを訪問。以後社会評論や哲学の著述に専念し、ヴィトゲンシュタインとの相互影響のもとに論理実証主義の形成によって大きな影響を与えた。1950年哲学者として3度目のノーベル文学賞受賞。また原爆禁止運動の指導者のひとりとして99歳の生涯を閉じるまで活動を続けた

河合秀和[カワイヒデカズ]
1933年京都に生れる。1956年東京大学法学部政治学科を卒業。学習院大学法学部名誉教授。比較政治学担当。現在中部大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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