ポーランドのユダヤ人―歴史・文化・ホロコースト

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622072317
  • NDC分類 234.9
  • Cコード C1022

内容説明

アウシュヴィツの名は知られても、ポーランドに住むユダヤ人に何が起こったか、どれだけ知っているだろう。日記や写真、抑制された記述で、過酷な史実を伝える。

目次

第1章 ユダヤ人とは誰なのか?(宗教;言語と文化 ほか)
第2章 一九三九年までのポーランド・ユダヤ人(言語と文化;ディアスポラ・ユダヤ人の中心地ポーランド ほか)
第3章 ポーランドにおけるユダヤ人(一九三九‐四五年)(大戦直前に;占領初期のポーランド・ユダヤ人の状況 ほか)
第4章 ポーランド社会が同じ市民であるユダヤ人皆殺しにとった態度(ヨーロッパ・ユダヤ人根絶のドイツの計画と占領下ポーランドの特殊性;ゲットーを観察するポーランド人たち)
第5章 戦後のポーランドにおけるユダヤ人の生活再建の試み(希望と不安;大脱出 ほか)

著者等紹介

ティフ,フェリクス[ティフ,フェリクス][Tych,Feliks]
1929年生まれ。ワルシャワ・ゲットーを脱出して生きのびる。1952年ワルシャワ大学歴史学部卒業。1955年にモスクワ大学歴史学部で博士号、59年にポーランド・アカデミア歴史研究所で教授資格。1958年からポーランド統一労働者党付属の党史研究所の教授として、季刊誌『ス・ポラ・ヴァルキ』の編集長のほか多くの著作や資料集などの編集を担当するが、反セミティズム・キャンペーンのため職を追われる。1996年から現在までワルシャワのユダヤ史研究所所長を務めている

阪東宏[バンドウヒロシ]
1926年東京生まれ。1950年東京大学文学部卒業。1963‐66年ワルシャワ大学歴史研究所に留学。1970‐97年明治大学文学部教授。同大学名誉教授。専門はポーランド近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちい

6
ユダヤ人に対する偏見は色々あるが、一番の根っこにあるのは「キリストを殺した」というものだろう。周囲に溶け込まない独自の文化・宗教儀式などにより、他者を寄せ付けない民族像が長いこと醸成されてきた。ペスト流行時の中世では、ユダヤ人が井戸に毒を入れたとの噂が広まり、多くが殺された。その迫害から逃れてきたユダヤ人が多くポーランドに住み着いたのは、当時の国王が寛容だったから。信仰の自由と経済活動を認め、彼らの定住を保護している。在ポーランドユダヤ人にとって、この頃が一番安定した生活だったのではないだろうか。2025/05/29

札幌近現代史研究所(者。自称)

3
 戦前300万人いたユダヤ系の人々の今日(21世紀初頭)におけるポーランドのユダヤ人の数(ベトナム系より少ない数千人)に慄然とする。また、ナチ・ドイツ敗北後僅かな生き残りのユダヤ系の人々が帰国(20万人程)したが、ホロコーストを目撃していたポーランド人が「神はその時ドイツ人を止めなかった」として却って反ユダヤ主義を強めユダヤ系の人達は国外に大半が去らねばならなかったその悲嘆と悲哀と人類のどうしようもない愚劣さに嘆息しか出ない。是非とも読むべき好著です。2019/09/15

Olga

2
ホロコースト犠牲者の半数がポーランドのユダヤ人だったこと、1939年には350万人いたユダヤ人が、21世紀には6,000〜8,000人に減少したこともショッキングだか、収容所で生き延びて、帰ってきたから殺されたユダヤ人が少なくなかったというのが、なんとも……。そういえば、映画『家へ帰ろう』でも、ユダヤ人が経営していた仕立て屋を住居ごと引き継いでいた従業員の男が、生還した主人の息子を追い払おうとする場面があった。2021/09/18

miyake927

2
アウシュビッツは知っていても、我々はどれほど知っているだろうか。ポーランドに住むユダヤ人に何が起こったか。2011/02/12

Arte

1
ゲットーの詳細が書かれ、ポーランドに「ユダヤ人の命は取るに足らず、殺しても罰されない」という共通認識があったこと、ポーランド侵攻時にソ連側に連れ去られて生き延びたユダヤ人が戦後帰国したが、反イスラエル主義により68年にはまた出国し、現代のポーランドにはユダヤ人は0.02%しかいないことなど。著者はワルシャワゲットーから脱出した人で、翻訳者が出版当時80歳なのに驚いた。2021/10/22

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