目次
世界の最初の一日
森のなかの出来事
遠くからの声
森をでて、どこへ
むかし、私たちは
空と土のあいだで
樹の伝記
草が語ったこと
海辺にて
立ちつくす〔ほか〕
著者等紹介
長田弘[オサダヒロシ]
詩人。1939年福島市に生まれる。1963年早稲田大学第一文学部卒業。1971‐72年北米アイオワ大学国際創作プログラム客員詩人。毎日出版文化賞(1982)、桑原武夫学芸賞(1998)、講談社出版文化賞(2000)などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
136
私たちの生存を迎え入れてくれた樹。人と樹をこれほどまでに表現する長田弘さん、みすず書房出版の素晴らしい作品。言の葉に乗せて想像が溢れ出てくる。景色が移ろい香り立つ。動と静、静の影。ここに根を張り風に吹かれている。人はなぜ動こうとするのか。佇むと心が響き出す。雫が集い水面となり、光が集まり純白となる。数多の芽生えを懐かしむ。人はかつて樹だった。凛として音もなく。私たちは老いていく。いずれ孤独になり朽ちていく。新しい芽が空と土の間でざわめくだろう。激しい雨に打たれたとしても、憂いたとしても、立ち尽くすままに。2026/04/29
ふう
85
先に読んだ「すべてきみに宛てた手紙」の中に、『詩は語るためのことばではありません。黙るためのことばです』という文がありました。 そのことばに触れたくて手に取った詩集。 すべてのことばが今のわたしにとって必要で、これからも何度も読み返し、大切なことを忘れずにいたいと思える詩集でした。2015/11/04
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
45
『森の絵本』『空の絵本』などの作品でも知られる詩人、長田弘さんの詩集。樹木や森などをモチーフに綴られた21篇の詩は、がんの告知をうけたご家族に付き添っている時に作られたそう。イメージの中心に在ったのが特に愛着を持っている一本の木。孤立していても「共に在る」感覚は、病む家族の傍らにいる時の心情だったようです。カバーの絵は、ドイツの画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの『孤独な木』。森が語りかけてくるような清廉な言葉は、心にすとんと沁みました。森の緑や空の青がみえました。【絵のない絵本】のようでした。2014/06/19
スプーン
39
自然、そしてその中での人間の立ち位置。 人は定住を許されない旅人。 そこに悲しみと苦しみと、喜びがある。 大いに生き、大いに死せよ!その道こそが王道なり。2020/09/21
wildchild@月と猫
37
「人ひとりいない風景は、息をのむようにうつくしい。どうして、わたしたちは 騒々しくしか生きられないか? 世界のうつくしさは、たぶん悲哀でできている。」 「自由とは、どこかへ立ち去ることではない。 考えぶかくここに生きることが、自由だ。 樹のように、空と土のあいだで。」 全編心に沁み渡る、シンプルで素敵な詩集でした。2014/11/22




