死と歴史―西欧中世から現代へ (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 285,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071938
  • NDC分類 230.4
  • Cコード C1022

内容説明

本書は、12世紀から今までの、人間の禁忌のテーマ“死”“死を前にしての態度”について、その変わった部分と変わらない部分、そして20世紀の産業化・都市化の果ての未曽有の断絶についての考察である。

目次

序 終ることのない書物の物語
1 死を前にしての態度(飼いならされた死;己の死;汝の死 ほか)
2 研究の道程(一九六六‐一九七五)(中世における死を前にしての富と貧困;ホイジンガと死骸趣味の主題;モーラスの『楽園への道』における死の主題 ほか)

著者等紹介

アリエス,フィリップ[アリエス,フィリップ][Ari`es,Philippe]
1914‐1984。1914年ロワール河畔のブロワで、カトリックで王党派的な家庭に生れる。ソルボンヌで歴史学を学び、アクション・フランセーズで活躍したこともあったが、1941‐42年占領下のパリの国立図書館でマルク・ブロックやリュシアン・フェーヴルの著作や『アナル』誌を読む。家庭的な事情から大学の教職には就かず、熱帯農業にかんする調査機関で働くかたわら歴史研究を行なった。『フランス諸住民の歴史』(1948)、『歴史の時間』(1954、1986、杉山光信訳みすず書房、1993)、『子供の誕生』(1960、杉山光信・杉山恵美子訳みすず書房、1980)、『死を前にした人間』(1977、成瀬駒男訳みすず書房、1990)などユニークな歴史研究を発表し、新しい歴史学の旗手として脚光をあびる。1979年に社会科学高等研究院(l’´Ecole des Hautes ´Etudes en Sciences Sociales)の研究主任に迎えられる。1984年2月8日逝去

伊藤晃[イトウアキラ]
1927年愛知県に生れる。1956年東京大学文学部仏文科卒業。修士。國學院大学名誉教授

成瀬駒男[ナルセコマオ]
1931年横浜市に生れる。1953年東京大学文学部仏文科卒業。修士。國學院大学文学部教授を務める。1995年8月14日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1
古代から現代にいたるまでの「死」の在り様についてまとめた著作。正直自分には難解すぎる箇所もあったが、死が自然に受け入れられた頃、それが審判の機会となる頃、禁忌となる現代など、移り変わりについて解説されているのは面白かった。2018/12/29

井蛙

1
前提として多岐に渡る物質的資料(それも平凡な紙切れなどが好ましい)から当時の精神状況を再構成することを目指す心性史は、言表行為の集団性を信じている。死を前にした人間がテーマとなる本書によると二十世紀、死の観念はついに倒錯したという。つまり死はタブー化され、システムによって管理されるのだ(これが倒錯と言われるのは、著者が歴史の不可逆性を前提としているからだ)。当然これは歴史書なので、なんの留保もなしにこの議論を日本に持ち込むのは危険かもしれない。それにしても社会変化の速度の指数関数的な増大には驚かされる。2018/08/08

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