映画の論理―新しい映画史のために

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071297
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C1074

出版社内容情報

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「映画批評家の仕事は、同時代に不当に評価された映画作品の意義を(再)評価することにある。しかしそれは同時に、作品がなぜ不遇をかこったのか、その理由を映画史と映画理論の双方において同定する作業ともならなければならない。さもなければ、その(再)発見も批評家のたんなる主観的印象にとどまることになろう。そして、それがさらに既成の映画史と映画理論の再検討をせまらなければ、作品の意義の(再)発見もやはり意味のないものとなるだろう」

本書でとりあげられるのは、『理由なき反抗』ほかニコラス・レイのハリウッド「男性メロドラマ」群、特異な美術家ジョーゼフ・コーネルの実験映画から、現代のCGI(『マトリックス』『タイタニック』)、アニメーション(『千と千尋の神隠し』)まで。『映画とは何か』(吉田秀和賞)につづく気鋭の最新評論集。


加藤幹郎(かとう・みきろう)
1957年長崎市生まれ。映画批評家。映画学者。京都大学人間環境学研究科助教授。京都大学博士。著書『「ブレードランナー」論序説――映画学特別講義』『映画――視線のポリティクス』(以上、筑摩書房)『映画とは何か』(吉田秀和賞)『鏡の迷路――映画分類学序説』(以上、みすず書房)『映画の領分――映像と音響のポイエーシス』『映画のメロドラマ的想像力』(以上、フィルムアート社)『映画ジャンル論』(平凡社)ほか。共訳書『わたしは邪魔された――ニコラス・レイ講義録』(みすず書房)『知りすぎた女たち ヒッチコック映画とフェミニズム』(青土社)ほか。近刊予定に『映画館の文化史』(中公新書)。


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関連書:
加藤幹郎『映画とは何か』
加藤幹郎『鏡の迷路――映画分類学序説』
レイ『わたしは邪魔された――ニコラス・レイ講義録』

内容説明

ニコラス・レイの「男性メロドラマ」群、コーネルの実験映画から現代のCGI、アニメーションまで。映画理論を更新、映画史を書き換える気鋭の最新評論集。

目次

第1章 映像と音響のポイエーシス―映画の二〇世紀
第2章 映画史の今日的変容―『マトリックス』/『ステップス』/『タイタニック』
第3章 ニコラス・レイ論の余白に―一九五〇年代ハリウッドの男性メロドラマ
第4章 ジョーゼフ・コーネル論の余白に―一九五〇年代ニューヨークのロマン主義
第5章 夢見る映画―映画における夢の表象史
第6章 映画は思考する

著者等紹介

加藤幹郎[カトウミキロウ]
1957年長崎市生まれ。映画批評家。映画学者。京都大学大学院人間環境学研究科助教授。京都大学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

swshght

10
A・バザンの引用に始まり、N・レイの男性メロドラマ群やJ・コーネルの実験映画といった50年代作品、ついには『タイタニック』『マトリックス』のCGがもたらす「今日的変容」まで、加藤は映画史と映画理論を絶えず往復しながら、精緻な分析を展開していく。彼の作品分析は古典的ハリウッド映画の文法を基盤としている。それは自ずとジャンル研究にも繋がっていく(同著者の『映画ジャンル論』は必読!)。「空間」「装置」「配置」「視線」への鋭い洞察。画面と粘り強く対峙することの重要性。映画学のお手本のような一冊だ。巻末に定義集あり2013/08/01

mittsko

1
生涯5冊目の映画本 初の映画“学”の本 そういう初学者なので、どこを読んでも勉強になった(マジ) とても分かりやすいのは、文体と理論構成、そして知っている作品がいっぱい参照されているからだろうなぁ 僕にとっては、今後、ひとつのお手本になっていく一冊になると思う2011/01/21

sk

0
勉強になる2013/02/07

Arol Color

0
タイタニックのところ2021/07/29

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