旧修辞学 便覧 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 199,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071273
  • NDC分類 801.6
  • Cコード C1098

出版社内容情報

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「われわれは、本書によって、修辞学の歴史と体系を、類書にはみられない、非常にいきのいい、現代的な視点で学ぶことができるといえよう。バルトが〈旧修辞学〉に関する〈予備作業〉を必要とした理由は、本書の《緒言》、《結語》に当る部分にはっきりと書いてある。いうまでもなく、それは、新しい修辞学、新しいテクストの実践を求めるためであり、その途上で、いわば敵の正体をしっかりと見定めるためである。かつての勢力を失っているとはいえ、今なお〈旧修辞学〉があらゆる言語活動に浸透している以上、その歴史と体系を復習することは、文学等の新しい理解に役立つであろうし(たとえば『S/Z』)、現代の神話批判にも役立つであろう(たとえば『神話作用』)。そして何よりも、新しいエクリチュールの探求に役立つであろう」(訳者)

内容説明

ギリシャ・ローマから中世を経て現代におよぶ修辞学の歴史は、キリスト教と共に、西欧文化を理解せんとする者にとって必要不可欠なものであろう。バルトは、本書において、広汎かつ複雑なレトリックの流れを、彼独自の選択と配列によってあざやかに整理・展望している。新しい修辞学を構想する一方、旧修辞学の精緻な構造をみごとに分析した本書は、刺戟的な修辞学入門ともなっている。

目次

A 旅(修辞学の誕生;ゴルギアス、または、文学としての散文;プラトン;アリストテレス修辞学;新修辞学;三自由学科)
B 網目(INVENTIO;DISPOSITIO;ELOCUTIO)

著者等紹介

バルト,ロラン[バルト,ロラン][Barthes,Roland]
1915年フランスのシェルブールに生まれ、幼年時代をスペイン国境に近いバイヨンヌに過す。パリ大学で古代ギリシア文学を学び、学生の古代劇グループを組織。結核のため1941年から5年間、スイスで療養生活を送りつつ、初めて文芸批評を執筆する。戦後はブカレストとアレクサンドリアでフランス語の講師、その間に文学研究の方法としての言語学に着目、帰国後、国立科学研究センター研究員、1954年に最初の成果『零度のエクリチュール』(邦訳、みすず書房、1971)を発表。その後、エコール・プラティック・デ・オート・ゼチュードのマス・コミュニケイション研究センター(略称セクマ)教授を経て、1977年からコレージュ・ド・フランス教授。1980年歿

沢崎浩平[サワサキコウヘイ]
1933年東京に生まれる。1957年東京大学文学部仏文学科卒業。1966年東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学人文学部教授。1988年歿
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