出版社内容情報
「耳なし芳一」「むじな」――日本人なら誰もが知っている『怪談』の作者、小泉八雲ラフカディオ・ハーン。その彼が終焉の地・日本に残した足跡は容易にたどりうるものだが、前半生はこれまであいまいな点が少なくなかった。
終戦直後、占領軍の一員として日本に駐留したO・W・フロストは、ハーンの魅力にとりつかれ、アメリカに戻って研究にとりかかる。生地ギリシアほかヨーロッパ各地をめぐって親族や関係者の証言を引き出し、現地の記録を徹底的に調査。渡米後については、ことに新聞記者時代の潜入ルポ、論説、紀行文などハーンの原資料を駆使して「文学の修業時代のみならず、彼の文学がアメリカで結実していく」ありさまを克明に追跡していった。
その成果が本書であり、原著刊行(1958年)から50年近く経った現在もなお、「来日以前」を実証的にたどったものとして、その地位はゆるがない。数あるハーン伝のなかでも古典的名著といえる1冊である。
Orcutt William Frost(O・W・フロスト)
1926年ミネソタ州に生まれる。ハイ・スクール卒業後、米国陸軍に入隊。1946年、日本占領軍の一員として来日。同年イリノイ大学に入学、1954年に論文「The Early Life of Lafcadio Hearn」を提出、同大学博士課程修了。オレゴン州のウィリアメット大学、後にアラスカ・パシフィク大学で教鞭をとる(1991年退職)。編著にChildren of the Levee(University of Kentucky Press,1957),Journal of a Voyage with Bering 1741-1742(Stanford University Press,1988)などがある。
西村六郎(にしむら・ろくろう)訳
1931年東京に生まれる。1955年東京大学教養学科フランス科卒業。1957年同大学法学部卒業。日本航空株式会社に勤務。著書に『ケンジの日記――ある柴犬との16年間の共生』(文藝春秋、1997)、訳書にガロワ『ショーソン』(音楽之友社、1974)、マレ/シミ『民間航空』(1982)、カルトゥ『航空法概論』(1988)、スボロノス『近代ギリシア史』(1988、以上、白水社)、ド・スメ『ラフカディオ・ハーン――その人と作品』(恒文社、1990)、ブロール『オランダ史』(白水社、1994)、ウッドハウス『近代ギリシァ史』(みすず書房、1997)がある。
内容説明
没後100周年も間近。幼少期、修業遍歴時代から「アメリカの作家」となるまで―「来日以前」を実証的にたどった、「小泉八雲」ハーン伝の古典中の古典。
目次
第1章 ハーンの家系
第2章 おばちゃんと聖職者たち
第3章 『インクワイアラー』に携わって
第4章 『コマーシャル』探訪記者
第5章 シンシナティへの別れ
第6章 アメリカの著作家
著者等紹介
フロスト,O.W.[フロスト,O.W.][Frost,Orcutt William]
1926年ミネソタ州に生まれる。ハイ・スクール卒業後、米国陸軍に入隊。1946年、日本占領軍の一員として来日。同年イリノイ大学に入学、1954年に論文「The Early Life of Lafcadio Hearn」を、提出、同大学博士課程修了。オレゴン州のウィリアメット大学、後にアラスカ・パシフィク大学で教鞭をとる(1991年退職)
西村六郎[ニシムラロクロウ]
1931年東京に生まれる。1955年東京大学教養学科フランス科卒業。1957年同大学法学部卒業。日本航空株式会社に勤務
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