出版社内容情報
1950年代初頭の国際状況のなか、決裂覚悟で交わされた緊迫した三通。二人の思想の見事な証言。
内容説明
“哲学か政治か”迫るサルトル、“対立はしない”とするメルロ=ポンティ。1950年代初頭の状況の中、決裂覚悟で交された緊迫した三通。二人の思想の見事な証言。
目次
サルトルの第一信
メルロ=ポンティの返信
サルトルの返信
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
5
サルトルとメルロ=ポンティのやりとりを探ることで、メルロ=ポンティの問題意識がどこにあったのかを知りたかった。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51241712.html2011/06/10
masawo
3
即断即決即行動的なサルトルと沈思黙考慎重派のメルロポンティの二人が、アンガジュマンについての意見の相違から決別に至る過程が記録された三通の手紙。二人の偉大な思想家の胸の内が痛いほどに伝わってくる。今や滅び行く「手紙」というメディアの熱量を感じられる一冊。2019/11/01
Bevel
3
久しぶりに読み返してみたらなかなか味わい深かった。サルトルの『弁証法的理性批判』なんかは、「俺がすべての責任者だ」みたいなオラオラ系なとこが、理論的にはだけど、ずいぶん弱められてると思う。ため息でちゃうようないろんな出来事があったんだろうと思うけど、メルロ=ポンティとの決裂はそのなかでも大きなものだったのだろう。三通目の「とにかく直接会えばわかるから」(けど言いたいことはいろいろ言う)みたいなのは、失恋したメール見てるみたいでなかなか痛々しい。2019/10/12
ガテン系
2
なんでこれを本にしたのか意味がわからない・・・ 実際にこのやり取りの後会ったのかは気になる(会ってなさそう)2015/05/28
kaizen@名古屋de朝活読書会
2
サルトルは哲学的で難しい話題と、現実社会に対する姿勢とが交錯し、なかなかわかりずらい。それに対して、メルロポンティは、より平易な物言いをしているように感じる。 昔は、サルトルが厳密な物言いをしようとしていて、メルロポンティが包括的なものいいをしようとしていると感じていた。 読み込む視点が変わると、2人の論争の評価する視点も異なることが分かった。2012/12/05
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