出版社内容情報
子どもの玩具世界からアインシュタインの創造的発見まで、遊戯性のもつ意味の多面性を解明する。
内容説明
子どもは、遊びによって世界の雛形がつくられ、経験が処理され、現在は劇化され、ふたたび生への希望を強化する。さらに人との遊び、ものとの相互交渉のそれぞれの場にあらわれる新しい視覚と時空の経験は、認識の道具と生きいきした理性の胎盤をつくる。本書では、自由な活動余地を試みる遊びと、それに対抗しつつ統合的発達をうながす儀式化、遊びと現実、個体と共同意識など、その対立が導き出す弁証法的構図が、人間の内側から具体的に示されている。
目次
1 遊びとヴィジョン(序論 子供の遊びから政治へ?;玩具の舞台;見ることは希望をもつこと ほか)
2 人生周期と儀式化(相互交渉の活舞台;種族化と儀式化;日常生活における儀式化 ほか)
3 共有のヴィジョン(壁にかかったヴィジョン;夢のスクリーン;アインシュタインのパズル ほか)