出版社内容情報
19世紀的な人間観・社会観の変貌過程を、革新思想家の意識と社会との相互関係から明らかにする。
内容説明
歴史哲学者クローチェ、無意識を発見したフロイト、社会学の創始者ヴェーバー…実証主義を超え、20世紀の核となった思想家を軸に、19世紀末から第一次世界大戦にいたる社会思想を概観する。20世紀思想史(1)。
目次
第1章 いくつかの予備的考察
第2章 1890年代―実証主義への反逆
第3章 マルクス主義批判
第4章 無意識の発見
第5章 ジョルジュ・ソレルの現実探究
第6章 新理想主義の歴史観
第7章 マキアヴェルリの後裔―パレート、モスカ、ミヘルス
第8章 マックス・ヴェーバー―実証主義と観念論の克服
第9章 ヨーロッパの想像力と第一次世界大戦
第10章 1920年代の十年―裂け目に立つ知識人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
呼戯人
13
ヨーロッパ社会思想の1890年代から1930年代にかけての歴史。今、読んでもそのブリリアントな構成にびっくりする。フロイトとヴェーバーとクローチェを三人の主人公に据え、それをめぐる周辺にデュルケーム、パレート、ソレル、ベルクソン、ユングらを据えて第一次世界大戦をはさむ年月に知識社会にどのようなことが起こったかを精緻に記述してゆく。もちろん、知識社会学的な学問の動向ばかりでなく、プルースト、ジード、トーマス・マン、ヘッセ等の文学者たちも配して立体的にこの時代が理解できるように構成されている。三部作の第一部2018/08/25
産廃屋
0
ソレル、パレートあたりに興味があるひとは、まず読まないと。2008/05/26