彼自身による ロラン・バルト (新装)

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  • サイズ B6判/ページ数 312,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622049067
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C1098

出版社内容情報

幼年時からの写真と断章によって、バルト自らの<詩と真実> を明らかにする。魅力的な新評伝。

内容説明

本書は既刊の諸著とはちがって、自分自身を対象にした評論ないし評伝ということで、知的世界ににぎやかな話題を提供し、バルト世界への関心をさらに高めた。幼年期の写真から現在のエッセーに至る、刺戟的な文章はバルトの「詩と真実」を明らかにしてくれる。

目次

写真
断章
経歴
著作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nranjen

5
論述とは一味違いバルトの声、息すら感じられそうなつぶやき、思考のひっかかり?のような気がする。ブーム過ぎ去り改めて読むと発想の抜け感がえもいえず。お気に入りは時間割 Eemploi du temps と夢ではなく幻想を Le fantasme, pas le rêve。「幻想が現実の意識を伴い共変異し、段階的な切り替えのきく空間が出現し、その空間内では、あるひとつの声部が、フーガの進行に見られるように『間接的に応じる』位置に立つ。そうして何かが『編まれてゆく』それがエクリチュールのはじまりなのだ」素敵だ!2018/05/30

なっぢ@断捨離実行中

3
彼自身によるーーこの「彼」とは一体誰のことを指してるのだろうか。「私」「彼」「RB(ロランバルトの頭文字から)」とまるで多重人格かのように移りかわる一人称は発話主体と言表主体の違いに尽きるように思われるが、この「彼」の中にはニーチェやプルーストなど「彼」が生涯愛し続けた作家や、ラカンら同時代人の姿も見られる。この断章群を一種の誠実さと取るかふざけた言葉遊びと取るかはその時々の読者の構え次第だが、幼稚な「私」信仰が猖獗を極める昨今において「彼」の繊細さはますます遠いものになっている。2017/06/07

mio k

1
障害、心痛、よるべなさ、あるいは欣喜。すなわち頭のてっぺんからつま先までそっくり、流れに身をまかせ、《“自然”に浸された》身体。ところが、そう言ってみても、やはり《さながら私は何か借りものの引用文で語っているかのような》気がする。愛の感情の中にあり、愛する狂気の中にありながら、もし口をきこうとすると、けっきょく私が見いだすものは、“本”、“ドクサ”、“愚かしさ”だ。身体とことばづかいのもつれ合い。いったいどちらが先か。2015/08/16

なめこ

0
「意味」のネットワークが重なりあいひとつの「主題」をかたちづくること、をこの上なく繊細な手つきで避けながら、「私」「彼」「君」と次々に自分自身を呼びかえて対象化した、いっぺんの快楽にみちみちた「小説」。生前のバルトも好んでいたやり方らしいのだけれど、お気に入りの断章をカードに書きうつし、そこに自分の思いつきもあわせて書きとめておくのが、とてもたのしかった。2017/01/27

sibafu

0
よくわからなかった。今まで読んだバルトの著作で一番というくらい頭に入ってこなかった。でも、写真がたくさん載っていてたまにバルトが描いた絵などもあって、そういうビジュアル面ではけっこう好きな本。フランスの雰囲気を味わった。2012/02/13

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