老年期―生き生きしたかかわりあい (新装版)

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老年期―生き生きしたかかわりあい (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622049029
  • NDC分類 143.7
  • Cコード C1011

出版社内容情報

絶望と統合との間に生きる老年者の心理の実際を人間発達理論の視点から分析し、活力の源を探る。

内容説明

現代に生きる老年者の心を探り、そこから指針を作ろうとするのが本書である。『幼児期と社会』以来の信頼をもとにエリクソンは80代の報告者たちから率直な言葉を引き出している。そこに表れるのはライフサイクルの完結を迎えて死の恐怖や身体の不調を感じながらも、それまでの人生経験から汲み上げた自分らしさを懸命に統合しようとする人間の努力と英知に他ならない。ベルイマンの映画『野いちご』分析の章では主人公ボールイ博士による過去の追憶と他者との和解に心理のダイナミズムを読み込み、結論において地域社会、生涯学習、子供や孫との「かかわりあい」を、どうすれば活力に満ちたものにできるか、具体的に提言する。

目次

1 年代と人生段階
2 報告者たちの声
3 ベルイマンの映画『野いちご』の主人公イサク・ボールイの生活歴―過去への再訪と再度のかかわりあい
4 アメリカ社会の老年期

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

7
老年期に関連する論文を収めた本書で、著者は、相互性と儀式化の統合に向けて行きつ戻りつするライフサイクルの終盤に獲得する「英知」のテーマに向けた考察を進める。著者は過去を回想し自らの人生を肯定的に再構成することで英知が得られると捉える。著者によれば、否定面を再検討しつつ肯定される幼児期から青年期までの7つのテーマ(希望、意志、決意、才能、中世、愛、世話)が描く歴史・物語的サイクルは、死に向かって成長する力を与えるという。I・ベルイマンの映画『野いちご』の考察では心理社会学領域を超えた内的体験への言及がある。2021/11/24

amishima

1
仕事上の都合だけでなく、個人的な興味も沸いたので、古くてやや高価にも関わらず購入。バークレー近郊の80歳代の老人たちへの集団研究を基にした専門書であり、50歳を目前にした自分にとっても想像の難しい“未知なる老い”についてたっぷりと予習をさせられ、陰鬱な気分になってしまった。難しい内容ではあったが、I・ベルイマンの映画『野いちご』を心理学的に分析した2つの章は興味深く、気がつくと、心がいつしか自分の来し方に飛んでしまっていることもしばしば。ひたひたと忍び寄ってくる老いを実感し続けた、この2、3週間であった。2015/11/21

ЯeoN_Hoff

0
「経験するの瞬間」がえぐりだされている2011/02/03

Ayano

0
退職された方にいただいた本。版は違うけどこちらで感想を。Ⅰ・Ⅱ章はエリクソンの発達段階の順に記載があって、習ったなぁと思いながらもより具体的な例もありわかりやすかった。Ⅲ章の『野いちご』の部分は何回も進んだり戻ったりしながら読んだけど、人の内面の時間経過とさらに対人関係が絡むと頭の中を整理するだけで精いっぱいだった。たぶん内容理解はできていない。3章部分だけ再読しようかな、と読み終わってすぐに思った。2025/01/30

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