内容説明
「三文オペラ」や「コイナさん談義」はじめ、ブレヒトの77作品から名句・警句をテーマ別に編む。“愛”“アンビバレンツ”から“有用性”“理性”まで全24項目。
目次
愛
アンビバレンツ
引用
占い
英雄もしくは勇気
演技
懐疑/誤謬
金銭
煙
残酷さ/やさしさ〔ほか〕
著者等紹介
ブレヒト,ベルトルト[ブレヒト,ベルトルト][Brecht,Bertolt]
1898‐1956。劇作家・詩人。ドイツのアウクスブルク生まれ。ミュンヘン大学在学中に召集されて兵役に就く。戯曲「夜うつ太鼓」で1922年にクライスト賞を受け、新進劇作家として注目され、詩人としても有名になる。1920年代後半から社会主義を学習し、叙事的演劇を提唱。「三文オペラ」(1928)の成功で国際的な名声を得る。1933年亡命。デンマーク、北欧を経てアメリカに亡命、「肝っ玉おっ母とその子供たち」「ガリレイの生涯」などを執筆。戦後帰国、東ドイツでベルリーナー・アンサンブルを根拠に新しい演劇論を舞台に実現しようとするが、志なかばで58歳で没する
岩淵達治[イワブチタツジ]
1927年生まれ。ドイツ文学・演出家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぞしま
16
項目ごとにブレヒトの金言、名句、警句(訳者解説にそう書いてある)を集めた箴言集のような本。皮肉というか矛盾というか、アンビバレントな言説の多さや、大衆言葉(飾りのない言葉というか話し言葉というか)の豊かさにハッとする。2020/05/03
S.Mori
10
編者がドイツの劇作家ブレヒトの作品の精髄をまとめたものです。愛、金銭、戦争など人間にとって重要な主題が並んでいます。寸鉄人を刺すという表現がぴったりの辛辣な言葉が多いですが、底に流れているのはプレヒトの人間的な優しさだという気がしました。「忘却」の項に収められている感傷的な味わいの詩が好きです。川で洗濯をしながら、川面に映るかっての恋人の姿を描く詩は絶唱と言える内容です。詩の中に「汗と涙が流された」とあります。涙だけではなく、汗と書くところに、労働を尊び、この世の不正を憎んだプレヒトの真骨頂があります。2019/12/14
putisiyante
2
ブレヒトの名句、警句集。総体的印象は、大衆的。でも、ドイツの見通しには、驚き記憶に残った。”もし、将来ドイツが統一されるとしたらーその時が来ることは誰も知っているが、いつであるかは誰も知らないーそれは戦争によってではないだろう。"2015/05/12
Hiroyuki Okumura
1
原文で味わってみたいなぁ。読めんケド2017/10/15