内容説明
旅することが人生だった―。詩心に誘われ、風雅の道一筋に、野ざらし、おくのほそ道のきびしい旅をへて、俳諧を伝統詩の頂点に昇華させた芭蕉の全貌。
目次
恋をうたう芭蕉
松尾芭蕉(郷里伊賀上野;江戸移住・宗匠立机;深川草庵の生活;野ざらし・笈の小文の旅と庵住;みちのくの旅―おくのほそ道;上方漂泊―『猿蓑』の成立;晩年江戸の生活―かるみへの志向;枯野終焉の旅)
感想・レビュー
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maekoo
5
近世の俳句ブームの火付け人で伝説化までされた和歌以上に簡潔に心情や情景の描写を現した天才松尾芭蕉の生い立ちや作風・人物論・その時代背景や有名な句の作品鑑賞を楽しめる啓蒙書。 連歌から俳諧と言う庶民詩を打ち立て変化と不変を融合させ、自然や人の心の情感表現の面白さを江戸時代の文化人に知らしめた旅する詩人であり、現代の我々でも知っていてその作品に親近感を持てる俳句と言う表現形態の面白さをもしる事が出来ます! 「鶯や餅に糞する縁の先」等々人や自然の感情・情景が目に浮かぶ面白さと洒落っ気が有りブームもさもありなん!2025/01/05