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内容説明
すべては〈冗談〉から始まった…。男と女の悲喜劇を主奏に織り成される長大なロンド。中央ヨーロッパが生んだ20世紀文学の傑作、クンデラ文学の頂点。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
76
ミラン・クンデラの初期の作品。恋人に宛てた絵はがきに「楽天主義は人類のアヘンだ! 健全なる精神なんてアホくさい トロッキー万歳! ルドヴィーク」と書いたことを党の学生委員会で糾弾され、大学も、革命運動への参加も、仕事も、友人との交流も、愛も断ち切られてしまう男の話しである。当時、チェコはソ連の影響下で共産党が政権を握る政治体制にあった。尋問を受け、党から除名され、退校となったルドヴィークは、政治犯と共に軍隊に入れられ、その後炭坑に送られてそこで2,3年を過ごすことになる。ささいな冗談から大きな代償を支払う2016/08/30
かもめ通信
15
岩波文庫の新訳との読み比べ。こちらみすず書房版はチェコ語版を底本に翻訳されている。一番のセールスポイントは冒頭にクンデラから日本の読者に向けて、巻末には読者一般に向けてのメッセージが掲載されていること。 内容について、また岩波版との違いについて、二つの長文レビューにまとめてみました。↓2015/02/02
saeta
11
92年の初版本を購入してから読み続けており、カラマーゾフや悪霊と同じく5〜6度再読しただろうか。初読の時にはソ連崩壊後間も無くの頃だったので、共産主義体制下では流石に、こう言う冗談は笑えない冗談なんだと思ったが。こう読み続けて来ると作品自体が色褪せて来るのかと少々懸念して読み始めたが、人物に付いて新たな考察なども得られ、充実した読書時間だった。嘗ては、コストカのルツィエに対する接し方がどうにも偽善的に感じ相容れなかったが、歳を重ねて読んでみると、これはこれで悪くないなと思えたりなど。2022/06/15
笠井康平
1
ラブストーリーなのです!2013/02/11
mnr
1
これは少なくとも、救いのある物語だ。2012/10/18