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映画の音楽

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  • サイズ A5判/ページ数 379,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622044253
  • NDC分類 778
  • Cコード C1074

出版社内容情報

本書は〈音響芸術としての映画〉を論ずるミシェル・シオンの研究の集大成であり、映像と音/音楽の相互関係を考察した白眉の書である。

サイレント映画からマイケル・ナイマンの確信犯的音楽が効果を上げる『ピアノ・レッスン』まで、シオンは映画史をたどりつつ、あるときは映像に付帯し、あるときは映像に対峙しそれを異化する音/音楽の構造を露わにする。

クラシックの名曲からジャズ、ロック、民族音楽、現代音楽まで幅広い音楽が取り上げられ、映像とのさまざまな関係が語られる。また、バーナード・ハーマン、マックス・スタイナー、ミシェル・ルグラン、クロード・ルルーシュ、ニーノ・ロータ、エンニオ・モリコーネら多くの作曲家たちの仕事に本書は捧げられている。

シオンは作曲家として自らのキャリアをスタートさせた。音楽という存在を熟知した著者による、映像と音楽の絡み合いを描いた最も重要な一冊と言えよう。

第8章、「作者と映画」には、全51人の監督・作曲家のプロフィールを辞書的に収録、ある意味で「映画音楽事典」ともいえる。巻末には、年表、主要参考文献、人名索引、映画作品名索引を付す。

「これはこの分野では文句なしに最高の本であり、偉大な映画作曲家をすべて歴史的に詳しく呈示・解釈しながら、われわれが映画を体験する際にサウンドトラックがいかに影響するかを考察するものである」(スラヴォイ・ジジェク)。《フランス批評家協会最優秀映画書賞》受賞作。

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Michel Chion(ミシェル・シオン)
1947年フランスのクレイユ生まれ。批評家、研究者であるとともに、ミュージック・コンクレートの作曲家であり、映画やヴィデオの作家(監督)。パリ第三大学で教鞭もとっている。著作活動は、本書のような映画と音・音楽との関係を考察したものから、映画作家のモノグラフィ、ミュージック・コンクレート関連、交響詩や交響曲についての論考までと実に幅広い。著書に『映画における声』(1982)、『エレクトロアコースティック・ミュージック』(1982)、『映画にとって音とはなにか』(1985、邦訳 勁草書房)、『ジャック・タチ』(1987)、『穴のあいたスクリーン――映画における話し言葉』(1988)、『オーディオヴィジョン――映画における音と映像』(1990)、『デイヴィッド・リンチ』(1992)、『音楽・メディア・テクノロジー』(1994)、『ロマン派の交響曲――ベートーヴェンからマーラーまで』(1994)など多数。

小沼純一(こぬま・じゅんいち)監訳
学習院大学文学部フランス文学科卒業。現在、早稲田大学文学部助教授。第8回出光音楽賞受賞(学術研究部門)。著書『ミニマル・ミュージック』(青土社、1997年)、『武満徹 音・ことば・イメージ』(青土社、1999年)、『サウンド・エシックス』(平凡社、2001年)ほか。訳書 M・デュラス『廊下で座っているおとこ』(書肆山田、1994年)ほか。

北村真澄(きたむら・ますみ)監訳
学習院大学文学部フランス文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士後期課程単位取得。現在、群馬大学ほかで非常勤講師。

伊藤制子(いとう・せいこ)訳
東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。同大学大学院音楽研究科修了。現在、東邦音楽大学、日本大学で非常勤講師。訳書 ロザンタール『ラヴェル』(春秋社、1998年)、ジャンケレヴィッチ『リスト』(春秋社、2002年)、レニック『レナード・バーンスタイン』(共訳、ヤマハミュージックメディア、2002年)ほか。

二本木かおり(にほんぎ・かおり)訳
大阪芸術大学芸術学部作曲専攻卒業。同大学大学院芸術文化研究科博士後期課程修了(芸術文化学博士)。共著書『サウンド派映画の聴き方』(フィルムアート社、1999年)ほか。

内容説明

サイレント映画から『ピアノ・レッスン』まで。映像に対峙し異化する音楽の構造を露わにする。音響芸術としての映画を論ずるシオンの集大成。「フランス批評家協会最優秀映画書賞」受賞作。

目次

テーマに関する罠
第1部 音と映像の共存の一世紀(夢と現実1895‐1935;古典からモダニズムへ1935‐1975;バック・トゥ・ザ・フューチャー1975‐1995)
第2部 映画における音楽の三つの側面(要素としての音楽、手段としての音楽;世界としての音楽;主題、メタファー、モデルとしての音楽)
第3部 複数の独自性(作者と映画)

著者等紹介

シオン,ミシェル[シオン,ミシェル][Chion,Michel]
1947年フランスのクレイユ生まれ。批評家、研究者であると共に、ミュージック・コンクレートの作曲家であり、映画やヴィデオの作家(監督)。パリ第三大学で教鞭もとっている。著作活動は、本書のような映画と音・音楽との関係を考察したものから、映画作家のモノグラフィ、ミュージック・コンクレート関連、交響詩や交響曲についての論考までと実に幅広い

小沼純一[コヌマジュンイチ]
学習院大学文学部フランス文学科卒業。現在、早稲田大学文学部助教授。第8回出光音楽賞受賞(学術研究部門)

北村真澄[キタムラマスミ]
学習院大学文学部フランス文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士後期課程単位取得。現在、群馬大学ほかで非常勤講師

伊藤制子[イトウセイコ]
東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。同大学大学院音楽研究科修了。現在、東邦音楽大学、日本大学で非常勤講師

二本木かおり[ニホンギカオリ]
大阪芸術大学芸術学部作曲専攻卒業。同大学大学院芸術文化研究科博士後期課程修了(芸術文化学博士)
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