内容説明
蝶の変態と超弦理論の美の対照のなかに自然の豊かな多様性を見据え、宇宙と生命の限りない可能性を探る。技術と社会の近未来を理論物理学者が大胆に透視。
目次
第1部 宇宙における生命(多様性の讃美;蝶と超弦;マンチェスターとアテナイ;生命はいかにして始まったか?;生命はなぜ複雑なのか?;いかにしてすべてが終わるか?)
第2部 人間と機械(ルーツ;迅速を尊ぶ;科学と宇宙;技術者の夢;力の均衡;スターウォーズ;オーストリアの実例;駱駝と日本刀;核の冬;21世紀;蝶に戻って)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
宇宙、自然、生命に接近する際、人類は「過去に向かって内側に後ろ向きに捉える」統一派と「未来へ向かって外側に前に向ける」多様化派に分かれる傾向がある。本書は両者を規律(discipline)と多様性(diversity)と捉え、両者のバランスを図りつつ接近する複雑性思考、すなわちINFINITE IN ALL DIRECTIONS(本書の原題であるE・ウィーフェルトの言葉「全方位に無限」)の展開を試みる。1980年台の著作だが、後半の生命科学、人工知能、宇宙植民、核兵器と政治の検討は私たちの今を照らし出す。2022/03/04
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