出版社内容情報
昭和史の転換点を軍法会議の法廷から見た人が、軍律維持の責任者として南京に向かう途上の日記。
内容説明
甘粕事件、2.26事件―歴史の転換点を法廷から見た人が、軍律維持の責任者として南京へと向かった。その途上の日記に記された光景、そして心に感じたものは。
目次
陣中日記((昭和十二年十月十二日‐十一月十四日)
(昭和十二年十一月十五日‐二十七日)
(昭和十二年十一月二十八日‐十二月二十七日)
(昭和十二年十二月二十八日‐昭和十三年二月二十二日))
わが父、陸軍法務官小川関治郎(長森光代)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
31
事実の重み。◇軍法務官とは、軍法会議で検事・裁判官役を担い軍の規律を守る仕事。本書は、退官直前、「事変」直後から南京入城前後まで現地でその役目を担った著者の私的な手記。著者は皇軍の勝利を第一に考える忠実な軍人(だから国際問題にならぬよう証拠隠滅を進言もする)、その彼が、日本兵が次々と起こし続ける強姦、略奪、殺人といった行為に対応し続け、敗戦国の国民は哀れだという言葉と共に、これではまずいと前途を危ぶむ。まだとば口である、このあと南京なのだ。◇この暴虐ぶり、なるほど自分たちが占領されるときに心配するわけだ…2018/05/13
-
- 和書
- マンガでわかる電気