可視化された帝国―近代日本の行幸啓

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  • サイズ B6判/ページ数 437,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622033851
  • NDC分類 288.48
  • Cコード C3021

内容説明

明治から昭和初期にかけて全国をまわり、人々の前に生身の身体をさらした三人の天皇・皇太子。その足どりを克明に追い、近代天皇制のかたちを鮮やかにとらえる。

目次

1 序論
2 明治初期の巡幸
3 明治後期の行幸と巡啓
4 大正期の行幸と巡啓
5 昭和初期の巡幸と行幸
6 結論

著者等紹介

原武史[ハラタケシ]
1962年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本経済新聞社に入社、東京社会部記者として昭和天皇の最晩年を取材。東京大学大学院博士課程中退。東京大学社会科学研究所助手、山梨学院大学助教授を経て、現在、明治学院大学助教授。専攻は日本政治思想史
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出版社内容情報

明治から昭和初期にかけて、全国各地をまわり、人々の前に生身の身体をさらした3人の天皇・皇太子。その足どりをつぶさに追うことを通して、全国規模で展開される「視覚的支配」の場に、一つの政治思想が浮かび上がる。近代天皇制は、イデオロギーによる観念的な支配というよりは、むしろ、個別の天皇・皇太子の身体を前提とした大がかりな仕掛けによる支配とみるべきではないのか。たび重なる国家儀礼に動員される「臣民」たちは、天皇との一体感を身体ごと体験し、記憶に深く刻み込んだのではなかったか。だからこそ、象徴天皇制のもとでも、昭和天皇の戦後巡幸は熱狂をもって迎えられ、元号は平成に変わっても、1999年秋には現天皇の在位十年を祝う「国民祭典」が、2万5000の群衆と日の丸・君が代・万歳の儀礼空間を再現したのではないだろうか。

鉄道というテクノロジーへの注目など、きわめてリアルな行幸啓の光景から、やがて大正期をターイングポイントに「可視化された帝国 Visualised Empire」が成立するまでの壮大な見取り図へ。気鋭の研究者の主著となるべき力作論考である。


書評情報:
外岡秀俊さん/2001年の3冊・朝日新聞2001.12.30

橋爪大三郎さん/日本経済新聞 2001.8.26


原 武史(はら・たけし)
1962年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本経済新聞社に入社、東京社会部記者として昭和天皇の最晩年を取材。東京大学大学院博士課程中退、東京大学社会科学研究所助手、山梨学院大学助教授を経て、現在、明治学院大学助教授。専攻は日本政治思想史。著書に『直訴と王権』(朝日新聞社、1996年、韓国語版は知識産業社、2000年)、『〈出雲〉という思想』(公人社、1996年、講談社学術文庫、2001年刊行予定)、『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、1998年、サントリー学芸賞受賞)、『大正天皇』(朝日選書、2000年)がある。