ルソー 透明と障害

ルソー 透明と障害

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  • サイズ B6判/ページ数 463p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622030713
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C1010

内容説明

冒険家、夢想家、作家、政治思想家、音楽家、被迫害者、ジャン・ジャックはそれらの全てであった。著者は、こうした多様な領域にわたるルソーの営為を、厳密なテクストの解読を通して、諸傾向の分散と意図の一貫性の両者のなかに把握する。ルソーを崩壊させかねなかった彼の精神的緊張の問題に関心を集中し、その作品群のなかに分け入って、〈透明〉をキイ概念として、精巧で詳細な内面的伝記を構成した。ルソー研究の画期的な業績。

目次

1 『学問芸術論』
2 社会批判
3 孤独
4 ヴェールに被われた像
5 ラ・ヌーヴェル・エロイーズ
6 誤解
7 自伝の問題
8 病
9 終身の禁錮
10 水晶の透明

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかふく

2
ルソーのある種「混乱した」テクスト群を全体として位置づける試み。ルソーのテクストおよび行動とともに社会的な反響を併せて分析している。ルソーは「透明」(直接性、一致といった感じ)を求めたが、世の中では「不透明」なものによって常に阻まれている。社交界の仮面、ヴェール、振る舞い、そして恐らく全ての「外部」。こういった「障害」が無くなってしまうのが彼にとっての理想であるのは確かなのだが、彼は「透明」を求める一方で「障害」を準備してしまう。2013/02/02

べんざカバー

1
名著。スタロバンスキーの翻訳は本当に最高だと思っているのでとりあえず読んだ。ルソーのテクストからルソーらしさをとことん分析する内容。書くことの事後性や「私がエビデンス」問題など、今日のインターネット時代においてルソー個人に留まらない射程を有しているし、また「透明」という単語で語られるテーマもまだまだ拡張性があります。デリダ『グラマトロジー』の参照先であると途中で気付いた事は内緒です。2025/06/07

ワマ4世

1
うう……素晴らしい……素晴らしすぎる。2015/04/03

check mate

0
『社会契約論』の著者としてのルソー、啓蒙主義者としてのルソーしか知らない人に、是非一読してもらいたい。「ルソーは社会契約論を唱え、参政権等の積極的自由を定式化した」云々の一般的な教科書的説明の、いかにミスリーディングであることか。2014/06/29

にっつぁん

0
ルソーの行動と思想を総合的に理解するのにうってつけの書だと思います。2010/08/11

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