出版社内容情報
1983年初版
内容説明
まじめ、誠実、几帳面、親切と評価される躁うつ病者の過度の正常さ、他者や役割への「同一化過剰」の背景に見られる「自我同一性の弱さ」という欠如を著者は強調する。数多くの症例と、多様な立場からの重要な知見を踏まえて展開される、最初の包括的な躁うつ病論。
目次
1 基礎と方法
2 躁うつ病者の体験、行動、表現の特徴
3 躁うつ病者の同一性形成と精神病
4 躁うつ病者の感情生活と精神病
5 躁うつ病者の実生活上の行動と精神病
6 躁うつ病の誘発状況と対人行動
著者等紹介
クラウス,アルフレート[クラウス,アルフレート][Kraus,Alfred]
1934年西ドイツのミュールドルフに生れる。1959年医師国家試験に合格。永くハイデルベルクのテレンバッハのもとで人間学的精神病理学を研究し、その分野でマールブルクのブランケンブルクと並んで西ドイツを代表する精神科医である。1975年以来、師テレンバッハのあとをうけてハイデルベルク大学の臨床精神病理学教室を主宰する。1980年本書により精神医学教授となる
岡本進[オカモトススム]
1945年石川県小松市に生れる。1970年京都大学医学部卒業。1973年名古屋市立大学医学部精神科に入局、続いて八事病院勤務。1978年から1980年にかけてドイツ留学。尾西病院精神科部長を経て、現在岡本病院院長
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