出版社内容情報
1960年初版
内容説明
「現存在分析」なる方法を分裂病者にも応用したのが本書であって、数名の分裂病者の現存在の分析により、分裂病者の全体的な人格変化が一定の意味と方向とを有すること、また妄想や幻聴等の分裂病的症状をも分裂病者の現存在の変様の現われとして把え得ることを主張している。
目次
第１の研究 症例イルゼ
第２の研究 症例エレン・ウェスト
著者等紹介
ビンスワンガー，Ｌ．［ビンスワンガー，Ｌ．］［Ｂｉｎｓｗａｎｇｅｒ，Ｌｕｄｗｉｇ］
１８８１年スイス、クロイツリンゲンに生れる。家は代々高名な内科医や精神科医を送り出している名家。コンスタンツのギムナジウムを経て、１９０４年以後ローザンヌ、ハイデルベルク、チューリヒの各大学で医学を学ぶ。学生時代思想的にはカント、ナートルプ、リッケルト、精神医学に関してはボンヘッファー、Ｅ．ブロイラー、ユング、フロイトの影響を受ける。１９１１‐１９５６年私立精神病院の院長。フッサールの現象学、ハイデガーの現存在分析論に立脚した人間学を研究。１９６６年歿
新海安彦［シンカイヤスヒコ］
１９１５年に生れる。１９４０年慶応義塾大学医学部卒業。元信州大学医学部助教授
宮本忠雄［ミヤモトタダオ］
１９３０年埼玉県に生れる。１９５４年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。１９７３年から自治医科大学教授。１９９９年歿
木村敏［キムラビン］
１９３１年外地に生れる。１９５５年京都大学医学部卒業。現在京都大学名誉教授。河合文化教育研究所主任研究員。精神病理学専攻
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