内容説明
近代中国の出発を告げた辛亥革命(1911年)から満州事変(1931年)まで、ちょうど20年間にわたる大阪朝日新聞の日中関係を論じた社説を通して、著者は、いわゆる「大正デモクラシー」が内に立憲主義を言いながら、対外関係で帝国主義の道を歩んだ過程を綿密にたどろうとする。大阪朝日新聞は、当時の日本の進歩的側面を代表するものと理解されていたが、それはどのような行路を経て、戦争への道をすすむことになったのか?
目次
序章 「大正期の急進的自由主義」
1 辛亥革命の突発
2 五四運動前夜
3 国共合作へ
4 蒋介石の決断
5 あらし近づく
6 柳条湖9・18
終章 高原の道・緒方の道