出版社内容情報
西欧中世社会の生命にあふれる像を描き出し、全体史の構想をみごとに実現した一時代の解剖図。
内容説明
封建制度は、9世紀より13世紀に至る西欧社会における一つの生命ある力であった。親縁関係のような、あるいは封土を媒介とする領主と家士関係のような、こうした封建的構造の核にあり、それに固有の色調を与えた人間の人間への従属の紐帯は、いかに形成され、いかなる性格を有したであろうか。これが第一巻の主題である。そして“良き歴史家とは伝説の人食い鬼に似ている”というブロックは、社会構造のダイナミックな展開を考察するなかにも、貪欲に人間の姿をみつめ、みごとな歴史叙述をなしている。
目次
第1巻 従属の紐帯の形成(環境(最後の蛮族侵入;生活条件と心情)
個人間の紐帯(血の紐帯;家士制と封土;下層の諸階級における従属の紐帯))
著者等紹介
ブロック,マルク[ブロック,マルク][Bloch,Marc]
1886年、リヨンに生れる。エコール・ノルマルを終えて、モンペリエ、アミアンのリセの教授となる。第一次大戦に従軍。1919‐36年ストラスブール大学の中世史教授を勤め、ついで1937年ソルボンヌ大学の経済史の教授に迎えられる。別に1929年に、リュシアン・フェーヴルとともに『社会経済史年報』を創刊する。1939年第二次大戦に従軍、1940年フランス降服の後、レジスタンス運動に参加し、1944年6月16日リヨン近郊にて、ナチの兇弾に倒れた
新村猛[シンムラタケシ]
1905年生。1930年京都大学文学部卒業。名古屋大学名誉教授。1992年没
森岡敬一郎[モリオカケイイチロウ]
1922年生。1947年慶應義塾大学文学部卒業。現在慶應義塾大学名誉教授、創価大学名誉教授
大高順雄[オオタカヨリオ]
1931年生。1954年東京大学文学部卒業。現在大阪大学名誉教授、関西外国語大学教授、大手前大学教授
神沢栄三[カミザワエイゾウ]
1930年生。1959年東京大学大学院修了。名古屋大学名誉教授。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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