内容説明
本書は、からだを動かすことを通してこころの不調を変化させようとする新しい心理療法(動作療法)の進め方を、実際の治療過程に沿って提唱、解説したものである。動作療法では治療課題としての選ばれた動作パターンを実現、達成することを通して、自信ある自由、主導的な前向きの動作の仕方、ないしこころを体験することを目指す。そのためにはどのような過程を辿るのかを、これまでのケースの中から選び出し、初回面接から、治療終結までを分かりやすく、解説したのが本書である。
目次
1 生命活動としての動作とこころ
2 こころの不適応で、動作が不調―動作不調の形成
3 不調動作の解消でこころの適応が促進
4 動作療法の具体的な提案
5 治療課題の実現過程―課題動作の進め方
6 課題実現過程における抵抗
7 痛みへの対応・処理
8 課題実現過程における主動感と動作感の調整・調和
9 治療・援助過程の終結
著者等紹介
成瀬悟策[ナルセゴサク]
1924年、岐阜県に生まれる。1950年、東京文理科大学心理学科卒業、医学博士。九州大学教授を経て、九州女子大学・九州女子短期大学学長、吉備国際大学教授歴任。日本催眠医学心理学会理事長、日本心理臨床学会理事長、日本リハビリテイション心理学会理事長、歴任。2001年勲二等瑞宝章受章。現在、九州大学名誉教授、国際臨床動作学研究所所長、日本臨床動作学会名誉会長、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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