出版社内容情報
人間の活動により生産された化学物質の生態系での挙動,生態系に及ぼす影響とその評価方法を具体的な事例を通してまとめた書籍.
本書は日本環境毒性学会が総力をあげて,環境問題に密接に結びついている 環境毒性学(化学物質等の生態系影響に関する研究)について,その原理や考え方,具体的なリスク評価の事例を通して化学物質の環境生物への影響と問題,リスク評価をどう活用していくか体系的にまとめ,できるだけわかりやすく解説する.
化学物質の製造・安全管理に携わる現場・企業,行政,研究者にとって必須の知見を集めた必読書.業務担当者の基礎知識のボトムアップにも最適.
【目次】
第Ⅰ部 生態毒性学の理解
1 環境汚染研究の意義
2 化学物質の特性と分析法
3 蓄積機構(吸収・蓄積・排泄)
4 代謝機構(解毒機構)
5 毒性・毒性発現(作用機作)
6 代表的な毒性作用
6.1 生殖毒性
6.2 催奇形性、発生毒性
6.3 神経毒性
6.4 酸化ストレス
6.5 生理的影響
6.6 遺伝子毒性
6.7 内分泌撹乱
[コラム]トキシコゲノミクス
7 集団に対する影響
8 種の感受性分布
9 行動影響
10 モデル
10.1 化学物質の複合影響
10.2 QSAR
第Ⅱ部 事例編
11 毒性試験
11.1 化学物質管理のための生態毒性試験法
11.2 実験方法
11.2.1 各毒性試験のOECDテストガイドライン(TG)概説
11.2.2 応用編
11.3 データ処理
11.4 動物実験代替法
11.5 分解・蓄積
12 個別化学物質と生態リスク評価法
12,1 リスク評価の概念・ケーススタディ
12.2 新興化学物質
13 室内実験以外の影響評価手法
13.1 野外調査
13.2 マイクロコスム、メソコスム
13.3 データベース作成、利用
第Ⅲ部 評価・管理編
14 化学物質管理の法体系
14.1 国内の化学物質管理のための法体系
14.1.1 全体像
14.1.2 環境基本法と水質環境基準
14.1.3 工業化学物質(化審法と化管法)
14.1.4 農 薬
14.2 海外での化学物質管理制度
14.2.1 水質環境保全と指針値
14.2.2 工業化学物質
14.2.3 農 薬
[コラム]ストックホルム条約と水俣条約
[コラム]見えない毒」を測る技術 ― WETシステムの可能性
15 化審法における評価
15.1 歴史・生態リスク評価
[コラム]分解性と蓄積性の評価
16 農薬取締法における環境の係る評価



