出版社内容情報
「量子プローブ」とは「量子ビーム」を用いて、原子や分子のようなレベルでの観察や加工するための技術である。「量子ビーム」とは電子やミューオン、中性子、イオンビームを指す。様々な資料にいろいろなかたちの量子ビームを照射することによって、肉眼などの可視光を使った技術ではわからないような特徴を見つけることができる。多様なサンプルに対して、様々な手法が開発されており、タンパク質の構造を分子レベルで明らかにしたクライオ電子顕微鏡(2017年ノーベル化学賞受賞)も量子ビームを用いた手法の一つである。
本書では、そのような量子ビームを用いた計測法のなかでもよく使われている手法を5つピックアップして、紹介する。初めて取り組む学生もスムーズに読み進められるように、Q&Aを冒頭に設け、読みやすさにも配慮した。
【目次】
Q&A編
解説編
1章 X線光学と顕微鏡技術
2章 1分子計測学とX線への適応
3章 電子顕微鏡と単粒子解析技術
4章 最新X線計測と原子間力顕微鏡
5章 時分割計測とレーザー光技術