出版社内容情報
「量子プローブ」とは、「量子ビーム」を用いて原子や分子レベルでの静止画および動画的観察や加工するための光源の総称である。「量子ビーム」とは一般に、放射光(X線)、電子線、ミューオン、中性子、イオンビームを指す。さまざまな試料にいろいろな量子ビームを照射することで、クライオ電子顕微鏡のように可視光を用いた観察技術では得られない物理的および化学的な特徴を抽出できる。本書では、こういった量子ビームを用いた計測法の中でも先端的物性評価法として、よく使われている5つの手法をピックアップして解説する。
本書は、実践的な計測科学の基礎を取り扱っている。放射光や電子線の光源に関する説明は意識的に省き、基礎的な内容についてはQ&Aとして冒頭で解説する。科学は、科学者たちが続けてきた、いまだに終わりなき探究である。先人である偉大な科学者たちとその英知、そしてその背後にある科学者たちの人生そのものにも触れられるように工夫した。本書で紹介した手法を用いて、読者であるあなた自身が、科学の一部に刻まれることを期待してやまない。
【目次】
Q&A編
解説編
1章 X線光学と顕微鏡技術
2章 1分子計測学とX線への適応
3章 電子顕微鏡と単粒子解析技術
4章 最新X線計測と原子間力顕微鏡
5章 時分割計測とレーザー光技術
内容説明
「量子プローブ」とは、「量子ビーム」を用いて原子や分子レベルでの静止画および動画的観察や加工するための光源の総称である。量子ビームとは一般に、放射光(X線)、電子線、ミューオン、中性子、イオンビームを指す。量子ビームを照射すると、クライオ電子顕微鏡のように可視光による観察技術では得られない物理的・化学的な特徴が得られる。本書では、先端的物性評価法としてよく使われる5つの手法を解説する。本書は、基礎的な内容に触れたQ&Aと本編の2部構成で解説する。科学は、科学者たちが続けてきた、いまだに終わりなき探究である。解説にあたり、偉大な科学者たちとその背後の人生にも触れられるように工夫した。本書で紹介する手法を用いて、読者諸氏が、科学の一部に刻まれることを期待してやまない。
目次
Q&A
1章 X線光学と顕微鏡技術
2章 1分子計測学とX線への適応
3章 電子顕微鏡と単粒子解析技術
第4章 散乱X線計測
5章 時分割計測とレーザー光技術
著者等紹介
関口博史[セキグチヒロシ]
博士(理学)、高輝度光科学研究センター主幹研究員。2004年東京工業大学大学院博士課程修了。東京工業大学生命理工学研究科・助教、東京大学大学院新領域創成科学研究科・特任助教などを経て、2017年より現職
一〓光平[イチヤナギコウヘイ]
理学博士。高輝度光科学研究センター研究員。2006年東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了(現:東京科学大学)。東京大学大学院新領域創成科学研究科助教、高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所特任准教授を経て、2021年より現職
鈴木芳生[スズキヨシオ]
理学博士。東京大学大学院新領域創成科学研究科非常勤講師。1984年東京大学理学系大学院博士課程修了。日立製作所基礎研究所、高輝度光科学研究センター、高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所などを経て、2015年より現職。2023年より高エネルギー加速器研究機構協力研究員を兼務
佐々木裕次[ササキユウジ]
工学博士、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。1991年東北大学大学院工学研究科後期博士課程修了。株式会社日立製作所基礎研究所福原明研究グループ研究員、高輝度光科学研究センター主幹研究員を経て、2008年より現職
三尾和弘[ミオカズヒロ]
博士(理学)、産業技術総合研究所人工知能研究センター研究員。1990年東北大学大学院博士前期課程修了。ライオン株式会社研究員、カリフォルニア大学サンフランシスコ校訪問研究員を経て、2009年より現職。2017年より横浜市立大学客員教授を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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