出版社内容情報
Unixは1969年にAT&Tのベル研究所で誕生して以来コンピュータ技術の歩みそのものを変え,今日,その派生物は社会に欠かせない数多くのシステムの中核にある.
本書はUnixの起源に目を向け,Unixとは何であり,どのようにして生まれ,なぜ重要なのかを説明しており,コンピュータあるいは発明の歴史に興味のある人なら誰にでも読んでもらえるように書かれている.
Unixの物語は,ソフトウェアの設計と構築,そしてコンピュータの効果的な使用方法について多くの洞察を与えてくれる.
また,技術革新がどのように起こるのかという,関連した興味深い物語もある.
なぜUnixはこれほど成功したのか? それは二度と起こりそうにない特異な出来事だろうか? これほど影響力のある結果は計画しうるのだろうか?
コンピュータの歴史において特に生産的な形成期にあった時代の素晴らしい物語のいくつかを本書で伝えたい.
【目次】
はじめに
第1章 ベル研究所
1.1 ベル研での物理学研究
1.2 通信とコンピュータサイエンス
1.3 BWK at BTL―――ベル研のB.W.カーニハン
1.4 オフィススペース
1.5 137 →127 →1127 → 11276
第2章 最初のUNIX(1969年)
2.1 ちょっとした技術的背景
2.2 CTSSとMultics
2.3 Unixの起源
2.4 名前には何がある?
2.5 略歴:Ken Thompson
第3章 第1版(1971年)
3.1 Unixの特許出願
3.2 Unix部屋
3.3 Unixプログラマーズマニュアル
3.4 メモリについて一言
3.5 略歴:デニス・リッチー
第4章 第6版(1975年)
4.1 ファイルシステム
4.2 システムコール
4.3 シェル
4.4 パイプ
4.5 Grep
4.6 正規表現
4.7 Cプログラミング言語
4.8 ソフトウェアツールとRatfor
4.9 略歴:ダグ・マキロイ
第5章 第7版(1976年~1979年)
5.1 ボーンシェル
5.2 Yacc, Lex, Make
5.3 文書処理
5.4 SedとAwk
5.5 他の言語たち
5.6 その他の貢献
第6章 研究の向こうへ
6.1 プログラマーズワークベンチ
6.2 大学ライセンス
6.3 ユーザグループとUsenix
6.4 ジョン・ライオンズの注釈書
6.5 移植性
第7章 商業化
7.1 分割
7.2 USLとSVR4
7.3 UNIX?
7.4 広報活動
第8章 後裔たち
8.1 バークレー・ソフトウェア・ディストリビューション
8.2 Unix戦争
8.3 MinixとLinux
8.4 Plan 9
8.5 ディアスポラ―――移り変わり
第9章 遺産
9.1 技術
9.2 組織
9.3 顕彰
9.4 歴史は繰り返すだろうか?
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