出版社内容情報
情報科学技術の進展に伴い、人間に似た振る舞いや存在が人工的に製作できるような時代に突入している。ディープラーニングの確立以降、AIは驚くべきスピードで人間の知的・創造的な振る舞いを模倣・代替できるようになったし、ロボットはよりリアルな身体として、社会の中に存在するようになっている。また、私たちの身体をサイボーグ化する技術も次々に開発されている。生身の人間の代わりとなりうるこうした人工物に対して、私たちはどのような態度で臨むべきなのだろうか。その考察は、人間という存在の意味の変更を迫る可能性がある。
【目次】
第1章 AI倫理原則はまだ必要なのか――「人間中心」と「原則不要論」の観点から
第2章 反応的態度とロボットの道徳的地位
第3章 ソーシャルロボットを「正しく恐れる」ために――共創される行為者性とその倫理的設計を目指して
第4章 われらサイボーグ?――人間と技術、技術と障害の関係



