出版社内容情報
最新の血漿タンパク質の研究成果をまとめた決定版
これまでの研究で,多くの血漿タンパク質種が細胞の活動や生体機能の調節に重要な役割を果たしていることが明らかにされている.今後,さらに多くの血漿タンパク質種の発現と機能が解明されれば,病気の原因の究明,発症機構の解明などの研究や,病気の診断,治療,予防のための新しい技術の開発につながる研究基盤が得られると期待される.
また,血漿中に存在するタンパク質を網羅的,定量的に同定する血漿プロテオーム解析の進展により,膨大な情報が集積し始めた.
本書は,最新のヒト血漿プロテオーム解析技術,血漿プロテオームを構成するタンパク質の種類と特徴,各種疾患によって発現変動するタンパク質,血漿タンパク質バイオマーカー開発の流れと現状をまとめている.
基礎医学,臨床医学,生化学,タンパク質科学,プロテオーム科学などの研究者や,臨床検査などの実務者に役立つ内容となっている.
内容説明
血漿プロテオミクスの知見を集約した決定版。新しい研究領域「プロテオミクス」が発展し、ヒト血漿プロテオームの全体像が徐々に明らかになってきた。本書では、約600の文献から、ヒト血漿プロテオーム解析技術、ヒト血漿タンパク質の種類と特徴、各種疾患に起因するタンパク質の発現変動、血漿タンパク質バイオマーカー開発などに係わる最近の知見が集約されている。また、疾患に関連した1000以上のタンパク質について、その物理化学的、生理・生化学的特徴がまとめられている。基礎医学、臨床医学、生化学、プロテオーム科学などの研究者や学生、臨床検査などの実務者の調査や研究に役立つ内容である。
目次
第1部 血漿タンパク質の特徴(タンパク質の一般的特徴;血漿プロテオーム)
第2部 プロテオームの発現異常と疾患(プロテオームの発現異常と疾患;血漿タンパク質の異常と疾患;疾患関連血漿タンパク質解析及びバイオマーカー探索の現状;臨床検査と血漿タンパク質)
第3部 疾患関連血漿タンパク質の特徴(疾患関連血漿タンパク質の物理化学的及び生理・生化学的特徴)
著者等紹介
平野久[ヒラノヒサシ]
東京農工大学農学部卒、英国ダラム大学理学部留学、農学博士、農林省蚕糸試験場研究員、西ドイツマックスプランク分子遺伝学研究所研究員、農林水産省農業生物資源研究所研究室長、横浜市立大学大学院教授、同大学先端医科学研究センター長、学長補佐、日本電気泳動学会長、日本プロテオーム学会長、現在群馬大学生体調節研究所研究員、横浜市立大学名誉教授。専門 プロテオミクス。日本育種学会など3学会から学会賞、2学会から奨励賞、科学技術庁長官賞、科学技術賞など受賞
白川純[シラカワジュン]
筑波大学医学専門学群卒、横浜市立大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)、横浜市立大学医学部内分泌・糖尿病内科学助教、講師、ジョスリン糖尿病センター(日本学術振興会海外特別研究員)、現在群馬大学生体調節研究所代謝疾患医科学分野教授、横浜市立大学客員教授。専門 内分泌・糖尿病内科学。日本内分泌学会研究奨励賞、日本糖尿病学会リリー賞、アジア糖尿病学会Masato Kasuga賞など受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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