出版社内容情報
ユダヤ教は、啓示(超越的な神)がこの世の人間たちに対して現れるという現象を基盤とする一神教であり、ユダヤ民族の民族宗教である。その宗教の独自性ゆえに周囲の異邦人により常に差別され迫害される危険にさらされたが、宗教による絆によって結ばれた一つの民として独自の存在を保持してきた。
本事典は、近現代のユダヤ(宗教および人)の文化に焦点をあてている。古代から現代まで、領土をもたず、世界中に集団が広がりながらも、ユダヤ教という宗教によってのみ相互の絆を守り、一つの民として独自の存在を保持・生き抜いてきたユダヤ人の文化の営みを網羅的に把握することを目指した。
ユダヤ教の概念から民族の歴史、世界各地での様相、経済・文化的活動、日本との関わりなど、全16章304項目を執筆者156名による書下ろしで解説。
目次
総論
歴史
聖典と宗教文学
ユダヤ教の世界観
戒律と生活
哲学・思想・学問
地中海世界・西アジア
ヨーロッパ
新移民世界(南北アメリカ)
イスラエル
アジア・日本との関わり
経済
映画・文学・演劇
音楽・美術・建築
非ユダヤ人によるユダヤ
記憶と物語