出版社内容情報
昨年の一大天文ニュース「ブラックホールシャドウの撮影成功」と今後の展望を、人気天文学者が紹介。
内容説明
強い重力の効果で時空が歪み、光すら出てこられないブラックホール。それをシルエットとして観測することに成功したのがイベント・ホライズン望遠鏡である。各地の電波望遠鏡をつなぎ、地球サイズの電波望遠鏡が実現した。本書では、ブラックホールの理論的な発見からその種類、今回の成果について簡潔に解説。また、近年の研究も織り交ぜ、観測に貢献した技術や発表が待たれる天体とともに見どころを紹介。今後の天文ニュースが待ち遠しくなる一冊。
目次
第1章 ブラックホール
第2章 ブラックホール・シャドウ
第3章 電波銀河M87
第4章 イベント・ホライズン望遠鏡
第5章 残された謎
第6章 これから先のこと
第7章 超大質量ブラックホールは一個じゃない?
第8章 EHTの行方
著者等紹介
谷口義明[タニグチヨシアキ]
放送大学教授。愛媛大学名誉教授。理学博士(東北大学)。東京大学附属東京天文台助手、東北大学大学院理学研究科助教授、愛媛大学宇宙進化研究センター長などを経て現職。専門は宇宙物理学で、銀河、巨大ブラックホール、暗黒物質、宇宙の大規模構造など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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卯月
4
2020年7月刊。1章はブラックホール自体の理論。2章がブラックホールを観測したらどう見えるかの理論(ブラックホール・シャドウ)。3章が銀河M87概要。4章、イベント・ホライズン望遠鏡の説明。5章、M87の電波ジェットがEHTで検出されなかった件の考察。6章、EHTが観測した他の銀河5つ(いて座A*等)概要。7章、(M87もEHTも直接は関係ないけど)銀河同士が合体したら超大質量ブラックホールが複数ある話。8章、観測装置の未来像。実現可能性はよく解らないが、付録の可視光-赤外線VLBIの話は夢があるなぁ。2021/03/08
まさよ
0
ブラックホールの撮影に成功したというニュースを見たときに異様に興奮したのを覚えています。ブラックホールとは一体どういう天体なのか。知りたくてこの本を選びました。ブラックホールにハマりました。しばらくはブラックホールに関する本を読み漁ることになると思います。2024/02/27