内容説明
固有値計算とは正方行列の特徴量である固有値・固有ベクトルを求めること、特異値計算とは一般の行列の特徴量である特異値・特異ベクトルを求めることを指す。特に多変量解析の主成分分析、重回帰分析、情報圧縮などの一手法として、コンピュータ性能の向上によって一般的になりつつあり、自然科学、工学をはじめとしたあらゆる分野での応用が進んでいる。本書では固有値計算・特異値計算における基礎理論の解説に重点を置き、より正確に、かつより速く値を求める方法を解説し、アルゴリズムを通して理解を深められるつくりとした。付録として、FORTRAN90またはFORTRANによる固有値計算のためのソースコードを収録した。
目次
1 あらまし
2 密行列の固有値計算
3 疎行列の固有値計算
4 櫻井‐杉浦法
5 反復改良法
6 特異値問題
7 高精度特異値分解