出版社内容情報
オリジナルコンテンツ(わが国の薬剤耐性菌対策)も加わり、感染症に関わる臨床医、専門家、行政官が訴える危機と対策を解説。海は地球全体の気候を牽引し、陸上も含め、豊かな生態系を育んでいる。今なお新種の生物が確認され続け、人類に海産物やエネルギーをもたらし、交通路としても欠かせない存在だ。世界の人口の半数は沿岸域に住んでおり、多くの恩恵を受けている一方で、生態系を無視した漁業や開発、工業汚染などの人間活動によって多くの犠牲も払っている。本書は、都市化、海水の質、エネルギー、貿易、観光、海流と気候変動、領土、海洋管理など、海洋にかかわるあらゆる問題について、世界地図上で各問題の状況を色分けし、グラフとともに解説している。人間活動の影響を認識し、海が常に再生可能な資源ではないという認識のもと、持続可能な海の保護・管理の試みについても紹介。全球的にかかわる海だからこそ、各国の協力が必要だが、取組みの姿勢はさまざま。海洋と人間が共生していくにはどうすべきか、世界地図を眺めながら考えることができる一冊。
Sally Davies[サリーデービス]
原著
忽那賢志[クツナサトシ]
著・文・その他
井上 肇[イノウエハジメ]
編集
長谷川 学[ハセガワマナブ]
編集
高山義浩[タカヤマヨシヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポレ
9
世界初の抗菌薬ペニシリンを発見したアレクサンダー・フレミングは、ノーベル医学・生物学賞の受賞講演で、「無知な人が不十分な量の薬ですませるようなことがあれば、殺されるに至らない量の薬にさらされた細菌は耐性を得るだろう」と警告した。その警告は現実となり、耐性菌による死者は年間80万人にのぼる。2050年には1000万人になると推計されている。細菌の薬剤耐性は染色体外に存在するプラミスドとよばれるDNAを介して、異なる細菌間で受け渡しされるという。手洗いはしっかりしよう。処方された抗菌薬は飲みきろう。2018/05/23
タコチュウ
2
AMR、大変深刻な問題。医療関係者だけでなく、多くの人に知ってもらいたい。特に知ったかぶりのネット住民に。2018/06/12
Steppenwolf
1
F私の腸内細菌は弱いらしいので抗生物質を飲むときつい下痢をするので避けてきたつもりである。ただ知らないうちに飲んでいたり,家畜のえさに混ざっていたら避けられない。その上薬剤耐性菌が蔓延したら打つ手がない。こんな本を読むとついつい医師とかに質問したくなる。私にとっては短いものの結構難しい本だった。2018/05/24
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- DVD
- 赤いハンカチ