内容説明
私たちのまわりには、さまざまな「環境」があります。そこには、空気や温度、衣・食・住、ストレスなど、毎日経験するものが含まれます。環境が健康や病気にどのように影響するのかは、私たちの生き方そのものです。これまでの研究から、環境と遺伝子の働き方が深く関係するとわかってきました。遺伝子のON/OFFを決めるしくみを「エピゲノム」といい、環境の情報を記憶する働きをもっています。本書では、身近な環境を取り上げながら、細胞が環境をいかに感知し、応答し、エピゲノムに記憶していくのかを読み解きます。
目次
1章 細胞の記憶―環境とエピゲノム
2章 空気―酸素のもつ功罪
3章 温度―暑さ・寒さに備える
4章 栄養―食事と生活習慣
5章 ケミカル―金属と化学物質
6章 感染―ウイルスと免疫
7章 ストレス―現代社会を生きる
8章 時間―加齢と老化
著者等紹介
中尾光善[ナカオミツヨシ]
1959年生まれ。医学博士。小児科医。熊本大学発生医学研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぺんね
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学部2,3年の頃に読んでゲノムやエピジェネティクスに興味を持ったきっかけになった本。生物学やってる人はもちろん、一般の人でも面白く感じる内容だったと思う。
lazy_unistudent
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エピゲノムを分かりやすく解説。細胞の基礎にもなる。感知→応答→記憶のパスウェイの基礎的な説明と、その実例をたくさん収録したもの。参考文献も豊富で、良著。2021/03/13
K T
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飛ばし読みですがすぐ読めました2020/04/05
富士獣
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エピゲノムとかエピジェネティクスがフワッと分かる本。正確には、「エピゲノムの基礎知識がしっかり書かれているけど用語がたくさんあって真面目に読むと疲れるのでフワッと理解する」本。 同じゲノムなのに皮膚になったり内臓になったりするのはなぜ?低体重で産まれると肥満になりやすいってほんと?一卵性双生児なのになんで個体差が出来るの? みたいな学問。 iPS細胞などもこの辺が関わってるらしい。2018/05/30